原発付近の7割超の住民が避難繰り返す
福島第一原発事故で、原発近くの自治体で7割を超える住民が4回以上避難を繰り返していたことが、国会の事故調査委員会のアンケートでわかった。
アンケートは3月から4月にかけて郵送で行われ、約1万人の避難住民が回答した。それによると、原発に近い福島県の双葉町や大熊町など6つの自治体で、全体の7割以上の住民が「事故発生から1年間に4回以上、避難を繰り返した」と答えている。また、福島・浪江町では、住民の約半数が一時的に避難した場所が、その後、避難地区に指定された放射線量の高い地域だったことも明らかになった。
調査委員会は、政府の情報伝達の遅れが住民避難の混乱を招いたとしてアンケート結果を国会に提出し、今後の政策立案に役立ててほしいとしている。