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事業用自動車事故調査委員会 初の報告書

2015年4月15日 10:31

 バスやトラックなど事業用自動車による重大事故の原因を専門的に調査する国土交通省の「事業用自動車事故調査委員会」が、初めての調査報告書をまとめた。

 事業用自動車事故調査委員会は、大型バスやトラックによる事故が相次いでいることを受け、去年6月に発足した。委員会は「勤務実態など事業者の組織的な問題にまで踏み込んで原因などを調査する」としていて、警察の協力で押収資料なども見られるようになり、詳細な情報を基に再発防止策を提言できるようになっている。

 委員会では、発足以降に発生した15の重大事故について調査を進めてきたが、15日、初めて調査報告書をまとめ、公表した。公表されたのは去年6月、新潟県小千谷市で大型トレーラーが横転し、54歳の男性運転手が7メートル下の国道に転落して死亡した事故など2件。

 新潟の事故に関しては、運行記録などを調べた結果、死亡した運転手が事故直前に一日の拘束時間を超えて勤務するなどの法令違反が確認されたという。報告書では、事業者の運行管理が不十分だったことなどから、疲労が蓄積し、事故が起きた可能性があるとしている。