一票の格差5倍は「違憲状態」制度見直しを

一票の価値に最大5倍の格差があった10年の参議院議員選挙は違憲だとして、弁護士らが選挙を無効とするよう求めていた裁判で、最高裁は17日、5倍の格差は「違憲状態」とする判断を示した。
判決で最高裁は、最大5倍の格差は「憲法違反の問題が生じる程度の著しい不平等状態だった」として、15人の裁判官の全員一致で「違憲状態」との判断を示した。しかし、前回の選挙までに格差の是正措置を取らなかったことが「国会の裁量権の限界を超えるものとは言えない」と述べ、選挙を無効とするよう求めた訴えは退けた。
その一方で、最高裁は「都道府県単位の方式を改めるなど、選挙制度の仕組み自体を見直し、できるだけ速やかに違憲状態を解消する必要がある」と指摘し、国会が速やかに立法措置を講じることを求めた。