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大阪高裁「違憲状態」も選挙自体は有効

2015年3月23日 17:19
大阪高裁「違憲状態」も選挙自体は有効

 「1票の格差」を巡って、去年行われた衆議院議員選挙が憲法違反にあたるとして弁護士らが訴えていた裁判で、大阪高裁は「違憲状態」とする一方、選挙自体は有効との判断を示した。

 訴えを起こしていたのは「1票の格差」の是正を訴える弁護士らのグループで、去年12月に行われた衆院選が選挙権の平等を保障した憲法に違反するとして選挙の無効を訴えていたもの。去年の衆院選は、議員定数を「0増5減」とした新たな区割りで実施されたが、1票の格差が全国で最大「2.13倍」となっていた。

 23日の判決で大阪高裁は、格差が「2倍を超えていたことからすれば、投票価値の平等の要求に反する状態にあった」と指摘。近畿2府4県においては「違憲状態」との判断を示す一方、選挙そのものについては「有効」だったとして原告の訴えを退けた。

 「1票の格差」を巡っては、名古屋高裁でも同様の「違憲状態」の判決が出ている。