安保関連法案「憲法違反でない」自民副総裁
4日に衆議院の憲法審査会で3人の参考人全員が安全保障関連法案は「憲法違反」との認識を示したことを受け、5日の役員連絡会で自民党の高村副総裁は、安全保障関連法案について憲法違反にはあたらないと反論した。
自民党の役員連絡会で、高村副総裁は「自国防衛の目的を持ったものに限ったものだから、最高裁が指し示す法理の範囲内であることは間違いない」と述べ、憲法違反との指摘はあたらないと反論した。
一方、民主党の細野政調会長は、与党の参考人である早稲田大学の長谷部教授が4日、集団的自衛権の行使容認について「従来の政府見解の基本的枠組みでは説明がつかない」「外国の軍隊の武力行使と一体化するおそれが極めて強い」と述べたことから、「憲法違反だと言い切った意味は非常に大きい」と指摘した。その上で細野氏は「法案をいったん廃案にして作り直すべきだ」と強調した。
こうした中、自民党の佐藤国対委員長は5日、憲法審査会の自民党筆頭幹事である船田氏に対し、参考人の人選を慎重に行うよう注意したことを明らかにした。自民党が法案に賛成しているにもかかわらず「憲法違反だ」と指摘する参考人を推薦したことについて、佐藤委員長は「ほかの委員会に影響があっては何にもならない。船田氏に猛省を促した」と述べた。