中国当局、北京の人権派弁護士らを拘束
中国の公安省は、多くの人権問題に取り組む北京の弁護士事務所を、「騒ぎを起こし、秩序を乱す疑いのある重大犯罪グループ」として12日までに摘発し、少なくとも弁護士4人を拘束した。
国営・新華社通信によると、拘束されたのは「北京鋒鋭弁護士事務所」に所属する周世鋒主任弁護士と、著名な女性弁護士・王宇氏ら少なくとも4人の弁護士のほか、複数の関係者。公安当局は、この弁護士事務所が2012年7月以降、40件以上の人権侵害案件など「敏感な事件」に関与したと指摘。人権派弁護士らは宣伝役、陳情者らと結託し、ネットなども使って宣伝、政府への不満をあおったと批判している。
一方、弁護士側の情報によると、今月9日以降、北京以外の中国の広い範囲で弁護士や関係者ら60人以上が公安当局に拘束、もしくは一時、拘束されたという。
習近平指導部は「法による統治」を掲げているが、その一方で、政府に不満を持つ人たちを支える人権派弁護士の活動を抑え込もうとする狙いがあるとみられる。