歌舞伎俳優・市川團十郎さん（享年６６）が３日、肺炎で死去したことを受け、東京・目黒区にある團十郎さんの自宅には４日朝から多くの弔問客が訪れている。

　團十郎さんの遺体は４日未明、自宅に戻り、稽古場に祭壇を設けてその前に安置されている。

　團十郎さんの訃報に、人間国宝の澤村田之助さん（８０）、尾上菊五郎さん（７０）といった歌舞伎界の重鎮や、歌舞伎俳優の坂東三津五郎さん（５７）、市川染五郎さん（４０）、中村獅童さん（４０）、市川中車さん（４７）らが弔問に訪れている。その他、作詞家・なかにし礼さん（７４）や森喜朗元首相（７５）、小泉純一郎元首相（７１）が訪れるなど、團十郎さんの親交の広さ、人柄がしのばれる。

　菊五郎さん「荒事っていうのは、バカバカしさとか持ち合わせなければいけないんですけれど、それを堂々とやるというのは、子供からいきなり大人になっちゃったような人で、天真爛漫（らんまん）」

　なかにしさん「公私共々、ゴルフをやったりお酒を飲んだり語り合って、大変その人柄に打たれていましたし、市川團十郎なき日本の歌舞伎界というのは、大黒柱のいない家のようなものですから、本当に回復して立っていただきたかった」

　獅童さん「いつもおおらかで、優しく教えてくれたすてきな大先輩でしたので言葉がない」

　中車さん「本当にいろいろご指導いただいたので、ありがとうしかございません。その気持ちを伝えようと思って、手を合わさせていただきました」