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日本食、世界へ「マヨネーズ愛してる」「しょうゆ好き」と訪日外国人 奮闘する企業や店舗…狙うは“輸出拡大”

2024年7月16日 6:11
日本食、世界へ「マヨネーズ愛してる」「しょうゆ好き」と訪日外国人 奮闘する企業や店舗…狙うは“輸出拡大”

タイのスーパーにずらっと並んでいるのは、日本メーカーの食品です。こうした状況を受け日本国内では、企業や店舗が“日本食の輸出拡大”を狙って、外国人向けに日本食の魅力を伝えようと奮闘しています。

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15日、空の玄関口・羽田空港には、たくさんの外国人の姿がありました。スーツケースに入りきらないほどお土産を買った親子は…

アメリカからの観光客
「友達のお土産に抹茶味のものをたくさん買いました。パンのお菓子とかも買いました」

日本を訪れる外国人の数は3か月連続で300万人超えと、コロナ前の水準を超える人気を見せていて、そのなかでも目的の第1位となっているのが、「日本食を食べること」。

訪日前に期待していたこと(単一回答 観光庁 2024年1~3月期)
1.日本食を食べること
2.自然・景勝地観光
3.ショッピング

冒頭のアメリカからの観光客の親子も…
「すし、うどん、たこやき」

スウェーデンから来た男性が食べたのは、カツカレー。

スウェーデンからの観光客
「日本のカレーはとてもおいしい。揚げ物が好きです。あとはラーメン」

さらに、日本食を求める人は、次のようなところにまで…。

多くの外国人観光客が、ポテトサラダを食べていた施設はレストランではなく、調味料の会社が運営する、日本のマヨネーズの歴史や製造方法が学べる施設「マヨテラス」(東京・調布市)です。いま、見学に来る外国人の数が急増。

オーストラリアからの観光客
「日本の旅行で一番行きたかった場所の1つだよ」

──どうしてここに来たんですか?

オーストラリアからの観光客
「このマヨネーズを愛しているからです」

日本のマヨネーズは海外で人気で、旅行中、見学や購入目的で訪れる外国人が増えているというのです。

ハワイからの観光客
「味が全然違います。4~5本買いました」

アメリカでは供給が追いつかないほどの売れ行きで、いま新しい工場を建設中だといいます。

キユーピー海外本部 海外マーケティング企画部 田村明子さん
「日本の市場は、これ以上大きくなるのは難しいところかなと。成長の鍵は海外にあるだろうと」

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さらに、埼玉県の“ほぼ中央”にある川島町にも、外国人観光客の姿が。この日、やって来たのは、オーストラリアから来た家族です。その目的は…

笛木醤油 十二代目当主 笛木吉五郎さん
「これがしょうゆです。普段はこれをしぼります」

230年以上続く老舗しょうゆ蔵の見学ツアーです。今年3月以降、毎日のように外国人観光客が来ていて、多いときには月約200人が訪れる大盛況に。

──しょうゆが好きな人?

オーストラリアからの観光客
「イエース!」
「日本食が大好きなんです。刺し身とすしが大好きです」

笛木醤油 十二代目当主 笛木吉五郎さん
「ブラジル・アルゼンチンとか地球の反対側から来る人もいる。ちょっと信じられないですよね」

思わぬ海外からの人気に、当主自ら苦手な英語を駆使して、ツアーのガイドを担当。

観光客
「完成するまで、どのくらいかかりますか?」

笛木醤油 十二代目当主 笛木吉五郎さん
「約2、3年です。泡立っているのが見えますか。発酵しています」

笛木醤油 十二代目当主 笛木吉五郎さん
「身ぶり手ぶり、あと笑顔でおもてなしの心で対応」

オーストラリアからの観光客
「すごく楽しかったです。いい時間を過ごせました」

このブームをチャンスに、狙うは“さらなる海外進出”。

笛木醤油 十二代目当主 笛木吉五郎さん
「輸出、海外の売り上げが数%。それを売り上げ全体の10%を目指して」

タイをはじめ海外の展示会にも足を運んでいるといいますが、そのタイ・バンコクのスーパーに行ってみると…

NNNバンコク 田中純平記者(タイ・バンコク 15日)
「タイの一般的なスーパーにはしょうゆや調味料、ソースなど日本の食料品が並んでいます」

調味料だけでなく、お菓子やアイスなど日本でもおなじみの食べ物がずらり。

買い物客
「(日本の)わさびをよく買います」

日本のヨーグルトを買った男性は…

買い物客
「(このヨーグルトは)甘くなくておいしいです。好きなんです」

海外で関心が高まる日本食。外国人観光客の増加とともに、さらなる需要の高まりが期待されます。

(7月15日放送『news zero』より)