“ニッポンのお菓子”に外国人観光客が感動 定番商品も訪日客向けに変化
街中や観光地では、ニッポンのお菓子を楽しむ外国人観光客の姿が見られます。今、定番商品は続々とインバウンド向けに変化しています。外国人観光客がお菓子に魅了される、その理由を取材しました。
東京・上野で、外国人がカゴいっぱいに選んでいたのは、ニッポンのお菓子です。
フランスからの観光客
「カミナリオコシ、スゴイ」
「アマナットウ」
「すべてのお菓子がおいしいです。とってもダイスキです」
母国へのお土産にと“大人買い”する人が続出。イスラエルからの観光客は…
イスラエルからの観光客
「これ絶対に食べてみたい!イカのおせんべい!」
「これ、しっぽまで食べるの!?」
気になるものは手当たり次第購入していました。
イスラエルからの観光客
「おいしそうなものは全部買います」
「飛騨高山でみつけた、のり塩味のポテトチップスは最高でした。イケてるものがあったら、どんどん買って帰ります」
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外国人を魅了するニッポンの“お菓子”。台湾・香港に住む人を対象に行った調査によると、ニッポンで買いたいもの、1位に選ばれたのが「お菓子」で、薬や食品を上回りました。(※台湾・香港からの訪日客が使う情報サイト『ラーチーゴー!日本』での読者アンケートより)
メーカー各社も訪日外国人に売り込みをかけていて、明治は、濃厚な味と和のパッケージがウリのチョコレートを販売。
亀田製菓の「柿の種」は、8年ぶりにパッケージを一新。英語表記を取り入れ、日本での人気ぶりをアピールしています。
三重県伊勢市の名物「赤福」は、なんと“洋菓子風”にチェンジ。チョコ味とイチゴ味がラインアップに加わりました。
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年間100万人以上の外国人が訪れるという“都会のオアシス”新宿御苑。庭園内に店を構えるのが、創業300年以上の京都の老舗和菓子店です。そこで外国人観光客が頼んでいたのは…
アメリカからの観光客
「マッチャ」
「とてもスッキリします」
この抹茶とともに人気なのが、おまんじゅうなどの和菓子です。客の半数以上が外国人です。カナダからの観光客は、早速おまんじゅうを購入。ゴマのあんこが入ったその味は…?
カナダからの観光客
「ベリーグッド。セサミ」
「ヘルシーバージョンのチョコレートクッキーみたい。こんな味の食べ物、初めてです」
生地には“しょうゆ”が使われていて…
カナダからの観光客
「これしょうゆが入ってるの? 全然わからなかった! でも本当においしいです」
初めての味に満足していました。
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外国人を魅了するニッポンのお菓子ですが、海外にはどんなものがあるのか。そこで聞いてみました。「あなたの国の自慢のお菓子、教えてください!」
まずは、日本や韓国など“アジアツアー中”というトルコ出身の観光客。
トルコ出身
「私が生まれたトルコには、バクラヴァというとても甘いお菓子があります。ピスタチオと砂糖が入っていますよ」
教えてくれたのは、「バクラヴァ」というお菓子。何層もの生地にナッツやピスタチオを混ぜて焼き上げ、甘いシロップをかけていただくパイのような一品で、トルコだけでなく近隣の国でも食べられているそうです。
トルコ出身
「宗教的なお祭りなど、とても特別な日に準備して食べるお菓子です」
続いてはスペインからの観光客。教えてくれたのは…
スペインからの観光客
「ロスコン・デ・レジェスという、スペインのクリスマスの祝日にあたる1月6日に食べるお菓子があります」
年に1度のお楽しみ、巨大ドーナツのような“お菓子”。その名も「ロスコン・デ・レジェス」。実際はパン菓子なのですが、中身に“仕掛け”があるそうで…
スペインからの観光客
「いくつかサプライズが、仕掛けてあって、1つはソラマメです。もう1つは王様のフィギュアで、入っていたらあなたは王様になれます」
“ロシアンルーレット”のようなゲームをしながら食べるもの。切り分けられたパン菓子に、ソラマメが入っていると“罰”として…
スペインからの観光客
「次の年のお菓子をその人が買わなければいけません」
数年前には女性にソラマメが巡ってきたため、翌年のお菓子代を支払ったそうです。
お菓子が愛されるのは万国共通。ニッポンのお菓子もますます愛される存在になっていきそうです。