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不都合な情報“削除”求めグーグル提訴も…

2014年9月18日 3:00
不都合な情報“削除”求めグーグル提訴も…

 グーグルで名前を検索したら、不都合な個人情報が表示された。その場合、削除を求めることはできるのか。京都市の40代男性が、グーグルを相手取り、表示の差し止めを求めた裁判で、17日、判決が下った。

 京都市に住む40代の男性が検索大手グーグルに対し、自分の過去の逮捕歴が表示されて名誉が傷つけられたとして、表示の中止などを求めたのだ。

 実際に男性の名前を検索してみると、「女性のスカートの中を撮影した」「条例違反(盗撮)の疑いで逮捕」など、今でもいくつもの情報が表示される。

 男性はこの事件で、執行猶予付きの有罪判決を受けていた。

 17日の裁判で京都地裁は、サイトを管理・運営しているのがアメリカ法人であることから、男性の請求を棄却。削除の是非については判断しなかった。

 犯罪歴でなくともネット上に半永久的に残る情報。自分にとって不都合な過去のデータを消す権利は「忘れられる権利」と呼ばれ、今、関心が高まっている。

 海外ではEU(=ヨーロッパ連合)の司法裁判所が今年5月、グーグルに対して検索結果の削除を求めたスペイン人男性の訴えを認める判決を下すなど、「忘れられる権利」をめぐる議論が活発になっている。

 インターネットの法制度に詳しい情報通信総合研究所の中島美香研究員は、次のように話した。

 中島研究員「欧州では(忘れられる権利の)立法の議論もあるので、プライバシー保護の観点から、規制する方向で盛り上がっています。厳しい規制になると言われています。(EUでの)グーグルに対する判決を受けて、ヤフージャパンとか、マイクロソフトのBingであるとか、いろんな検索エンジンが、対応を考えている状況だと思います」