個人情報55万件 パスワード設定されず
日本年金機構は、年金情報のシステムが外部から不正アクセスを受け、受給者の個人情報およそ125万件が流出した恐れがあると発表した。
日本年金機構は、年金受給者の連絡先などを管理するシステムが不正にアクセスを受け、年金の受給者と加入者の氏名や生年月日、住所、基礎年金の番号などの個人情報およそ125万件が流出したとみられると発表した。
職員が電子メールの添付ファイルを開封し、先月8日、その職員のパソコンがウイルスに感染していることが判明した。日本年金機構が注意喚起したものの、その後、ほかの職員も電子メールの添付ファイルを開封し、8日から18日までに数人のパソコンを通じて、外部からシステムに不正なアクセスがあり、警視庁に相談。28日に警視庁の指摘で初めて個人情報の流出を確認したという。
また、流出した恐れがある個人情報125万件のうち55万件には、不正アクセスを防ぐためのパスワードが設定されておらず、内規違反の可能性がある。
日本年金機構は、なりすましによる年金受給などを防ぐため、情報が流出したとみられる人の基礎年金番号を変更し、個別に郵便で通知するほか、専用の相談電話を設置した。
一方、警視庁は不正アクセス禁止法違反などの疑いで捜査を始めた。
【問い合わせ先】
専用電話窓口:0120-818211
受付時間:午前8時30分~午後9時(平日および土日)