西川農水相が２７日、就任後初めて長崎県を訪れ、諫早湾の開門問題について長崎・中村県知事らと意見交換を行った。

　有明海視察のため２６日に佐賀県入りした西川農水相は２７日、就任後初めて諫早湾干拓地を訪れ、中村知事らとの意見交換会に臨んだ。

　中村知事らは佐賀県が開門を求めている諫早湾干拓事業について開門に反対する考えを改めて説明。その上で「裁判での早期解決」と「沿岸４県の協議による有明海再生の具体的な対策」を求めた。

　中村知事「ぜひ国においては開門方針を見直してほしい。積極的に協議の場に参加し、具体的な漁業資源の回復に向けた取り組みを進めていきたい」

　この後、西川農水相は排水門や中央干拓地を視察。地元の住民や営農者らから、開門すれば塩害の被害を受けるとして開門しないよう要請を受けた。

　西川農水相「開門について両者（佐賀県と長崎県）の全く反対の意見があったということは受け止めたつもり。まずは有明海の再生に正面から取り組んでいきたい」

　西川農水相は「農業、漁業がともに成り立つように４県協議に積極的に関わりながら方向性を見いだしていきたい」という考えを改めて強調した。