ビッグデータ活用、生活道路の事故対策強化
国土交通省の有識者会議は、歩行者や自転車の交通事故を減らすため、生活道路の構造について、自動車が入りにくいようにするなど基準をつくる方針を固めた。
国土交通省によると、2013年の1年間に、歩行中や自転車に乗っている時に交通事故で死亡した人は全国で2184人と交通事故での死者数全体の約半分に達するなど、先進国の中で最悪となっている。
こうした状況を受け、国土交通省の有識者会議は8日、生活道路の構造について基準をつくり、事故対策を強化する方針を固めた。自動車のビッグデータを活用し、抜け道を通る車の速度などを把握して危険度の高い生活道路を抽出した上で、道路の幅や入り口を狭くするなどして車のスピードを抑えたり、生活道路に入りにくくしたりするという。
国交省は、生活道路を通る車の時速が30キロ以下になれば、年間の死者が450人減ると試算していて、今年度中に基準をまとめ、歩行中や自転車乗車中の事故死を半減することを目指す。