JR仙石線“全線開通”へ試乗会 宮城
震災のため一部区間が未開通となっているJR仙石線は、来月30日に全線開通する。その未開通区間となっている宮城県の高城町駅と陸前小野駅の間が復旧し、21日、報道機関向けの試乗会が行われた。
21日の試乗会は、来月30日の全線開通を前に、復旧された未開通の区間、高城町駅と陸前小野駅の間で行われた。JR仙石線は、震災の津波で大きな被害を受けた。あおば通駅から高城町駅の間、陸前小野駅から石巻駅の間は震災から1年ほどで順次運転を再開した。しかし、残る10.5キロの区間は未開通だった。
再開する区間のうち、陸前大塚駅と陸前小野駅の間の5.2キロは、住民の高台移転計画に合わせて線路も500メートルほど高台側に移設された。その沿線では、被災した住民が移転する高台の造成工事が進められていた。
線路の移設に合わせて、東名駅と野蒜駅も移設された。周辺では防災集団移転による宅地や災害公営住宅などが建設され、医療機関や商業施設なども計画されている。
JR東日本震災線区復旧担当課長・伊在井昇氏「全線開通に向けて、うれしさと、東名・野蒜駅の東松島市が行っている街づくりに協力できるのではないかと」
来月30日、高城町駅から陸前小野駅の区間の開通でJR仙石線は4年ぶりに全線での運転再開となり、1日19往復の列車が運行されることになっている。