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東京の桜開花“10年ぶり”の遅さナゼ 植え替えで「ソメイヨシノ」消える?……樹木医「都市部に不向き」【#みんなのギモン】

2024年3月28日 10:50
東京の桜開花“10年ぶり”の遅さナゼ 植え替えで「ソメイヨシノ」消える?……樹木医「都市部に不向き」【#みんなのギモン】
平年より開花が遅れていた桜が27日、各地で咲き始めました。東京では平年より早い日が近年続いていましたが、今年は10年ぶりの遅さになっています。桜を代表するのが「ソメイヨシノ」ですが、植え替えが進み、街路樹などの数は減っていきそうです。そこで今回の#みんなのギモンでは、「桜の開花 なぜ遅い?」をテーマに、次の2つのポイントを中心に解説します。

●咲かないワケ 昔はどうだった?
●ソメイヨシノなくなる?

■松山市では平年より3日遅い開花

加納美也子・日本テレビ解説委員
「27日は久しぶりに全国的に晴れ、開花の遅れていた桜が各地で咲き始めました。愛媛・松山市ではこの日、平年より3日遅い桜の開花となりました」

気象台の調査官
「桜7輪咲いているのを確認しましたので、今日開花ということになります」

訪れた人
「楽しみに待っていました。早くお花見がしたくて」

加納解説委員
「27日は福岡と岐阜でも開花発表となりました。平年より福岡は5日、岐阜は2日遅い開花です」

加納解説委員
「every.でも毎日、東京の標本木の様子を伝えてきましたが、開花が楽しみですよね」

鈴江奈々アナウンサー
「標本木の隣にある、標本木ではない方はもう咲き始めていたので、もうすぐですよね」

■靖国神社の標本木は…あと少し

加納解説委員
「今年は桜が早く開花するんじゃないかという予想もありましたが、なかなか咲きません。東京の標本木である、靖国神社のソメイヨシノの様子を見ると、つぼみはまだ(完全には)開いていません」

■ウェザーニュースによる「開花の目安」

加納解説委員
「気象サイトのウェザーニュースによると、桜の開花の目安があります」
「最初は小さく固いつぼみが徐々に緑色になり、ピンク色になってきたらもう少しで、あと9日で開花とされます。花びらが見えてきたらあと5日。軸が伸びきったらあと1日で開花なのではないか、ということです」
「この基準で東京の標本木を見ると、『花びらが見えた』と『軸が伸びきった』の間くらいでしょうか。あと2~3日ほどで開花するのではないかと思われます」

森圭介アナウンサー
「29日か30日くらいということですよね」

■2月中旬~3月の気温がポイント

加納解説委員
「気象庁によると東京の桜の開花日は平年で3月24日。近年はこれよりも早い日が続いていて、3月24日よりも開花が遅いのは10年ぶりです。では、なぜ今年は開花が遅いのか?」
「桜は2月中旬から3月に向かって気温が上がっていくと開花しやすいのですが、今年は2月下旬から3月上旬にかけて特に寒く、最近もまた寒い日が続きました。この3月の寒さが平年よりも桜の開花を遅くしています」
「ただ、2012年は3月31日に開花しているため、今年が特別に遅いわけではありません。東京の開花が一番遅かったのは40年前、1984年の4月11日でした。だいたい卒業式の時期に咲き始め、入学式の時には満開か桜吹雪という印象だと思います」

■森アナウンサーの小学校卒業時、桜は?

加納解説委員
「森さんが小学校を卒業する時の写真があります。33年前、1991年3月25日に撮影されました」

森アナウンサー
「この頃は3月末は咲いていましたよね」

加納解説委員
「桜が咲くと、別れと出会いの季節という感じになりますよね」

刈川くるみキャスター
「いろんな思い出がよみがえってくる素敵な写真だとは思いますが、ここに満開の桜がバックにあったら、気持ちもより華やかになる気がします。卒業式シーズンは(桜を)見たくなっちゃうなと思いますね」

■立派な桜並木…日立市で植え替え

加納解説委員
「春の花の日本代表とも言える桜。枝いっぱいに大きな花が咲いて華やかなソメイヨシノがなくなるのではないか、という心配もあります」
「『さくら名所100選』にもなっている、茨城・日立市の桜並木。立派なソメイヨシノが100本以上あって人気となっていますが、今、植え替え計画が進められています」

■樹齢70年近く…病気で倒木の危険も

加納解説委員
「日立市内のソメイヨシノは樹齢70年近く経っていて、病気で一部が腐って倒木の危険もあるということで、2019年から30年かけて新しいソメイヨシノに植え替えている最中だそうです。4年前の3月に新しく植えたソメイヨシノが、1年後に咲いた写真もあります」

河出奈都美アナウンサー
「70年近く花を咲かせてくれたというところには感謝したくなりますね。私は植樹をしたことがありますが、苗木がどんどん大きくなって、時間の経過とともにまた桜が咲き誇っていく、成長を見守るのも楽しいなと思いますね」

■ジンダイアケボノに植え替える地域も

加納解説委員
「一方で、ソメイヨシノから別の種類の桜に植え替えている自治体もあります。大阪・枚方市の牧野公園でも、倒木の恐れが出てきた約100本のソメイヨシノを一昨年から3年かかて、ジンダイアケボノという種類の桜に植え替えています」

森アナウンサー
「これも桜ということですよね?」

加納解説委員
「同じ桜ですが、少しだけ色合いなどが違いますよね。ジンダイアケボノはソメイヨシノよりも病気にかかりにくく、やや小型です」

■広い空間が必要なソメイヨシノ

加納解説委員
「『日本花の会』樹木医の寺井海樹人さんによると、そもそもソメイヨシノは都市部には向いていません。成長が早く、お日様の光をたっぷり浴びてどんどん枝を広げていくので、広い空間が必要な桜だということです。10メートルくらいの間隔が必要だそうです」
「明治時代には全国的に人気となり、戦後は街中にたくさん植えられました。しかし老木となり、枝が邪魔になってしまったり、病気で花が楽しめない状況になったりして、他の種類に植え替えが進んでいます」
「そのため寺井さんは、街路樹など街中に植えられたソメイヨシノは減っていくとみています。一方でソメイヨシノに思い入れのある人も多いため、公園などの広い敷地では、植え替えが進んでも今後もソメイヨシノが継続されるのではないかとのことです」

鈴江アナウンサー
「やっぱり桜といえば“ソメイヨシノ派”ですが、どうですか?」

森アナウンサー
「“ソメイヨシノ派”というのがあるんですか?」

鈴江アナウンサー
「今つくりました」

森アナウンサー
「ソメイヨシノを待っている方が多いのは何なんでしょうね?」

加納解説委員
「ソメイヨシノのはかない、白っぽい色合いがいいのかなと思いますよね」

鈴江アナウンサー
「桜が開花するのを狙って旅行を計画されている方や、そこを目がけてイベントやお祭りを計画されている方々もいらっしゃいます。開花の時期が遅くなってヒヤヒヤされている方もいらっしゃるでしょうから、経済も動かす桜を大事に育てたいですね」

森アナウンサー
「ジンダイアケボノは色もきれいなので、数十年後はソメイヨシノじゃなくてジンダイアケボノばっかりになっている可能性もあるということですよね」

加納解説委員
「街中ではそうかもしれないですよね」

河出アナウンサー
「“ジンダイアケボノ派”が増えるかもしれないですね」

加納解説委員
「心をパッと明るくする桜。日本気象協会の東京の開花予想は29日です。桜咲く日が楽しみです」

(2024年3月27日午後4時半ごろ放送 news every.「#みんなのギモン」より)

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