【フリースクール】学校に行きたいのに行けない…不登校の子どものための“居場所” ゲームをきっかけに登校に挑戦する中学生に密着『every.特集』
東京・立川市にある「℮スポーツ」の施設。℮スポーツとはゲームを使って選手が対戦するスポーツ競技。
ここには平日の朝だというのに、小学生から中学生の子どもたちがやってくる。
見ているとすぐにゲームを始める子もいれば、動画で勉強する子どももいた。
実は、℮スポーツの利用者が少ない日中の時間帯を使い、学校に行っていない子どものためのフリースクールになっているのだ。
ここを始めた代表者の八田さんは「ゲームができる場所なら家から一歩出てもいいと思うきっかけになれば」とその狙いを語る。地元の学習塾とも連携し、必要な子どもには塾の先生がサポートする仕組みだ。
学校の教材を使って勉強していたのは、中学一年の男子生徒。勉強した内容は、毎回スタッフが連絡ファイルに記録。彼が在籍する公立中学校に報告する。
すると学校は、ファイルを確認した上で登校していなくても「出席扱い」としている。中学校ともしっかり連携ができているのだ。
この生徒は、半年近く登校できていなかった。聞いてみると、「本当は行きたいのに行けない。不安しかない。将来のこととかすごい悩んじゃう。それを考えないためゲームしている」と胸の内を語ってくれた。
学校を休みがちになったのは小学校4年生の頃から。コロナ禍での休校がきっかけで、学校に行きづらくなったという。常に周囲からどう思われているかを考えてしまう、繊細な性格で集団行動の学校に馴染めない一面があった。中学に入ってからはなんとか登校していたものの、5月の運動会の後からは学校に行けなくなった。それでも行きたいという思いはある。
母親は「フリースクールに通い出して日々変わってきている」と教えてくれた。行き始めた当初は緊張の毎日だったが、今は笑顔も増えたという。不登校の彼に表れ始めている変化。それはフリースクールでの人との触れ合いがもたらした変化かもしれなかった。
そして、ついに彼が登校にチャレンジする日が訪れた。朝、自宅を訪ねると「着替えてみるか…」とつぶやき学校に行く準備を始める彼がいた。
果たして半年ぶりの登校はうまくいくのだろうか。不登校に悩みながらも前に進もうとする一人の中学生の軌跡を追った。
※詳しくは動画をご覧ください。(2024年4月8日放送「news every.」より)