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岩国基地 賠償命じるも飛行差し止め認めず

2015年10月15日 14:02
岩国基地 賠償命じるも飛行差し止め認めず

 山口県にある岩国基地の騒音を巡る裁判で、山口地裁岩国支部は国に対し、賠償を命じる判決を言い渡した。一方、アメリカ軍機の飛行差し止めの請求は退けている。

 この裁判はアメリカ軍岩国基地周辺の住民654人が、国を相手取り、アメリカ軍機の夜間早朝の飛行差し止めや、これまでの騒音被害に対する約18億円の損害賠償などを求めているもの。

 2012年からはオスプレイの飛行差し止めを求める訴えも合わせて審理されてきた。

 15日の判決で山口地裁岩国支部は、「原告らが被(こうむ)る騒音は沖合移設後も違法な権利侵害がある」とし、これまでの騒音被害に対する賠償として約5億5800万円の支払いを命じた。

 一方、オスプレイなどアメリカ軍機の飛行や空母艦載機の岩国基地への離着陸の禁止については、「国の支配の及ばない第三者の行為」として訴えを退けた。