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ゆがんだ建物・橋崩落…現場をドローン撮影

2016年4月18日 3:22
ゆがんだ建物・橋崩落…現場をドローン撮影

 今回の地震で被害がでた場所の中には、近づけないところがたくさんある。こうした現場を小型無人機ドローンで撮影した。

 ■阿蘇大橋、崩落

 大きな地震で土砂崩れが起きた南阿蘇村。観光地・黒川渓谷にかかる阿蘇大橋が崩落、あとかたも無くなっていた。

 カメラが立ち寄れないその現場にドローンで近づいた。山頂付近から崩れ落ちた大量の土砂。そのまま黒川渓谷へと流れ込んでいる。ドローンの映像からは国道が寸断されてしまっているのが分かる。その国道をつないでいたのが、長さ約200メートルの阿蘇大橋だった。もうその姿を見ることはできない。

 土砂の影響で茶色く濁ってしまった川。山肌はむき出しの状態に。土砂災害のすさまじさを物語っていた。

 ■傾いた家・瓦の落ちた屋根…益城町

 最も大きな被害が出た地域の一つ益城町では、家屋の倒壊が相次ぎ、これまでに20人が亡くなっている。その町並みを俯瞰(ふかん)で見える位置から撮影した。中には大きく傾き、道路にはみ出した状態の家も見られる。さらにドローンの方向を変えると、見えてきたのは、瓦が剥がれ落ちてしまっている家。この映像を撮影した約9時間後に発生した大きな地震で、家屋はさらに倒壊し、被害が拡大した。

 ■倒れた墓石、ゆがんだマンション

 熊本市にある7階建てのマンション。地震で1階の駐車場が押しつぶされていた。基礎の部分が崩れ、傾いたマンション。ドローンはその裏手にある寺の墓地へ近づいた。大きな揺れでほとんどの墓石が倒れてしまっているのが分かる。マンションはゆがみ、大きな揺れにより玄関のドアが開かなくなってしまい、住民は消防のレスキュー隊によって救助されたという。

 ■宇土市役所、倒壊の恐れも

 宇土市役所は、4階の一部が押しつぶされていた。当時、職員は全員避難していたため、ケガ人はいなかった。倒壊の恐れのある建物にドローンが近づいていく。2階部分はそれほど被害が大きくないように見える。だが、4階、5階に近づくと、柱がなくなっているところも確認できる。

 ドローンはさらに屋上へ。2階のスペースには、いくつもの柱が落ちていた。そして、建物の裏側へ。ここも柱がなくなった影響か、5階部分が大きくゆがんでいるのが確認できる。

 18日午前4時現在、今回の一連の地震で亡くなった人は42人、けが人も1000人以上にのぼっている。

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