天皇陛下は８日午後３時から「生前退位」をめぐり「お気持ち」を表明される。

　天皇陛下の「生前のうちに天皇の位を皇太子さまに譲りたい」という意向が明らかになって４週間近く。初めて、天皇陛下が自らの言葉で「お気持ち」を述べられる歴史的な一日を迎えた。

　天皇陛下は８日午後３時から「象徴としてのお務めについてのお気持ち」を、ビデオメッセージの形でテレビ放送などを通じて表明される。ビデオはすでに皇居内で収録されたということで、１０分ほどになるとみられている。同時に日本語・英語の文書も公表される。

　誕生日の記者会見などを除いて、陛下が国民一人一人に思いを語られるのは極めて異例で、２０１１年、東日本大震災のときのビデオメッセージ以来となる。宮内庁関係者によると８日の表明は陛下の強い意向によるもので、「退位」や「譲位」についての直接的な意向には触れず、「象徴天皇」として大切にしている務めについて話す中で、考えを述べられるという。

　宮内庁は「大変重たいこと」「皆さまによく陛下のお言葉を聞いていただきたい」とコメントしている。