iPS細胞でせき髄損傷を治療 世界初の臨床研究成果
iPS細胞で、せき髄損傷を治療する世界初の臨床研究の成果が発表されました。
世界初の臨床研究を行ったのは、慶応大学などの研究チームで、せき髄を完全に損傷した患者4人に対し、損傷後2週間から4週間の段階でiPS細胞から作った神経の元になる細胞を、およそ200万個ずつ注入しました。リハビリも行い、1年間観察した結果、がんができた人はいないなど、安全性が確認されたほか、2人で改善が確認され、このうち高齢男性1人は、手助けなしで立っていることができ、歩く練習をしているということです。
研究チームは、せき髄損傷後数ヶ月以上たった「慢性期」の患者の臨床研究も2027年度に始める予定です。中村雅也教授は「2例で機能改善がみられたのは大きな一歩。次につながる光が見えている」と話しています。
最終更新日:2025年3月21日 10:36