宗像・沖ノ島 8資産全て世界遺産登録決定
福岡県の「宗像・沖ノ島と関連遺産群」が、申請していた8つの構成資産全て世界遺産に登録されることが決まった。
ポーランドで行われている世界遺産委員会は日本時間9日午後6時前、福岡県の「宗像・沖ノ島と関連遺産群」について、日本政府が推薦した8つの構成資産全てを世界文化遺産に登録すると決定した。
委員会の行方を見守っていた地元・福岡県宗像市では、神社関係者や市民から歓声があがった。
宗像大社・権禰宜 大塚宗延さん「まさか全部登録されると思ってもみなかったので、神さまが守ってくれたと感じました」
「宗像・沖ノ島と関連遺産群」は、朝鮮半島などとの海上交流が盛んだった4世紀から9世紀にかけ、「神宿る島」沖ノ島を崇拝し、航海の安全を祈る大規模な祭祀(さいし)が行われたことなどを示すもの。沖ノ島は現代まで「女人禁制」が続き、1000年以上たった今も、当時の姿が手つかずで残されている。
5月にユネスコ(=国連教育科学文化機関)の諮問機関の勧告では、沖ノ島など4つの資産の考古学的な価値を認めたが、本土側にある神社や古墳群など4つの資産は除外した。このため、文化庁と福岡県はできるだけ多くの資産の登録を目指していた。
日本の世界遺産登録は21件目。