忍者求ム!各地で深刻“忍者不足”のワケ
国内だけでなく、海外でも人気の“忍者”が不足していてピンチとなっている。各地のテーマパークでは、忍者の争奪戦となっているという。そこには意外な理由があった。
■東京・浅草の外国人旅行者に日本を訪れた目的を聞いてみると、文化や食べ物、買い物などを楽しみたいという声が聞かれる一方、“忍者”に興味を持つ人もいた。
■新宿の歌舞伎町には少人数で忍者体験が楽しめる施設があり、連日予約で埋まるほどの人気スポットだという。入場者の半分以上が外国人旅行者とのことだ。
■近年はアニメの放送をきっかけに海外で人気が高まっている。
■佐賀県にある元祖忍者村の目玉は、派手さとユ-モアあふれる演出が光る忍者ショーだ。しかし、その舞台裏では、出演者自身が裏方の仕事をこなしながら慌ただしく動き回っていた。慢性的な人手不足に直面しているという。この施設の忍者は「忍者がほしいです」と語る。
■北海道の登別伊達時代村でも“忍者不足”に悩まされている。ホームページには忍者大募集と書かれていて、臨時でフリーの俳優を雇わざるを得ないほど人材不足に直面している。
■忍者の普及活動をする協議会によると、忍者不足は各地で深刻だという。
■忍者などを養成する都内のアクションスクールでは、修行に励む子どもたちがいる一方、厳しい訓練をへて忍者になっても十分な収入を得るのが難しい現状があるという。さらに、インタ-ネットの普及で目の肥えた外国人の忍者ファンなどから求められるレベルが上がり、トレーニングについていけず挫折する人が増えている。
■さらなる外国人旅行者の訪日が見込まれる2020年に向け、協議会は雇用の受け皿の整備が急務だとしている。