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相次ぐ「航空機の落下物」…対応策は?

2017年11月10日 17:48
相次ぐ「航空機の落下物」…対応策は?

 今年9月、全日空機から落下した約3キロのパネル。同じ時期、大阪でも約4キロのパネルが落下し車に直撃した。さらに3日前には大韓航空機の部品がなくなっていたことも判明。飛行中に落下した可能性もあるとみられている。航空機からの落下物が相次ぐ中、羽田空港では都心上空を通る新たな飛行ルートの計画も。今週、国土交通省は落下物をなくすための会議を開催した。「航空機落下物への対応策」について伝える。

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 確かに最近、航空機の部品が落下したとよく聞く。国土交通省によると、日本の航空会社の機体で到着後の点検の際、部品がなくなっていることが判明する「部品脱落」の報告は昨年度までの8年間で451件にのぼる。(国内の航空会社のみ)

■どんなものが落下している?

 実際にどんなものが落下したのか、成田空港周辺で見つかった落下物の一部は、翼についているカバーであったり、ゴム製の部品、さらには0.5キロのバネなども報告されている。だが、落ちてくるのは部品だけではない。氷の塊もあり、中にはこぶしほどの大きさのものも確認できる。なぜ氷が航空機から落ちてくるのだろうか?

■なぜ氷の塊が?

 実は航空機では機内で使用する飲料水などの一部の水を上空で排出することがある。その際、機体に水が付着することがあり、これが上空の気温で冷やされ、氷となり落下するというケースなどが報告されている。成田空港周辺で発見された落下物はこれまで159件にのぼるが、そのうち99件が氷の塊だという。

 Q:実際に被害はあったのか?

 幸いこれまで成田空港周辺では、落下物が人に直撃した事故は起きていない。ただ氷の塊が民家の屋根瓦に当たって損壊したなどの被害は報告されている。

 氷の塊が特に落ちやすいのは到着間際の“車輪出し”の時と言われていて、このため成田空港では全ての機体に対して住宅地上空など人のいる場所で“車輪出し”を行わないよう求めている。

■羽田空港は?

 Q:一方で、羽田空港ではどうなのか?

 国土交通省によると、羽田空港周辺ではこれまで、落下物で明確な事例というのは、確認されていない。ただこれは海の上を通る現在の飛行ルートの話で、2020年の東京オリンピック・パラリンピックを見据えて新たなルートの実現を目指している。

 新たなルートは到着間際、渋谷区や品川区などの都心上空を飛行するため、落下物被害が起こるのではないかと、住民からは懸念の声が上がっている。

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 Q:落下を未然に防ぐために会議ではどういう対策が話し合われていくのか?

 そこが、きょうのポイント。『技術の向上と報告や補償の拡充』だ。

 まずは何と言っても落下しづらい部品・整備方法の開発が求められる。国は、そのための基準作りを急ぐことにしている。その上で、万が一落下した場合の措置として、報告義務の対象を広げるとともに、補償をさらに充実させることも課題だ。羽田の着陸ルートが変更されるまで時間が限られているので、早急な対応が求められる。

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