×

温室効果ガス 削減ペースが鈍化

2017年12月12日 20:22
温室効果ガス 削減ペースが鈍化

 環境省は12日、2016年度の日本での温室効果ガスの排出量を発表した。前年比マイナス0.2%とわずかに減ったものの、排出削減のペースが早くも鈍っている。

 環境省の調べによると、二酸化炭素など温室効果ガスの排出量は、2016年度の日本で13億2200万トンとなった。日本の温室効果ガスは、2009年には景気後退で一時減少したものの、福島第一原発事故以降、火力発電の稼働が増え、2013年にピークを迎えた。その後は減少に転じていたが、2016年度は前年比でわずかにマイナス0.2%と、その減り方が鈍化した。

 日本は国際社会に対し、2030年までに排出量を26%削減する目標を立てているが、このペースでは実現が難しい状況。

 中川環境相「これはもう危機意識とかそういうことではなしに、必ず達成しなければいけない目標だと認識しています。再生可能エネルギーの導入の最大化・加速化が最大の課題」

 中川環境相は、風力発電など再生可能エネルギーの重要性を改めて訴える一方、「状況は楽観できない」と排出削減のペースダウンに警戒感を示した。