燃えさかる炎の修行“護摩行”とは?
苦しい行により、身を清め仏に近づく儀式“護摩行”。導師は、百万枚護摩行を成し遂げた高僧、池口恵観法主。祈願の対象は本尊・不動明王。行の目的は仏に所願成就を祈ることだ。
本尊の前にある炉が備えられた護摩壇で導師が祈りをささげ、仏を迎え火を起こす。まずは、煩悩の数と同じ108枚の乳木(にゅうもく)と呼ばれる木を焚(た)き、続いて健康長寿や病気平癒など人々の願いが記され奉納された護摩木、約3000枚を火に投じていく。
炉を囲み、お経を唱えるのは、壇に上がることを許された法主の弟子と一般の修行者合わせて40人。
法主「行をしていると、自分が光か、光が自分か分からなくなる。宇宙の光とひとつになっている状態」
導師の役割は行において仏と一体となり、その力を人々に分け与えることだという。
修行者たちは、300℃を超える炎を前にし導師とともに約2時間、一心に祈り続ける。
法主「無心にならないと、いろいろなことを考えながらやっても(仏には)通じない。本当にきれいな状態で何も考えずにお祈りをして、そこに不思議な力が起こってくる」
激しい炎を前に修行者たちが、心身を鍛え煩悩を浄化し願いをかなえるパワーを授かる。それが護摩行なのだ。
【the SOCIAL todayより】