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H2Aロケット38号機 打ち上げ成功

2018年2月27日 16:03

政府の情報収集衛星を載せたH2Aロケット38号機が、27日午後、鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられ、衛星は約20分後に予定の軌道に乗り、打ち上げは成功した。発射場から約4キロの現地から、鹿児島読売テレビの橋口秀一アナウンサーが打ち上げの瞬間を伝える。

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打ち上げまで約2分、種子島宇宙センターでは、徐々に緊張感が高まっている。落雷や強風が心配され打ち上げは2度延期されたが、27日の種子島は青空が広がり、H2Aロケット38号機は発射場で打ち上げの時を待っている。

衛星は、ロケット先端のフェアリングと呼ばれる白い部分に載せられている。

今回、ロケットの機体に載せて打ち上げられるのは、政府の情報収集衛星。1998年に、北朝鮮がテポドンを発射したことを受け導入された、事実上の偵察衛星だ。繰り返される北朝鮮によるミサイル発射など、日本の安全保障を脅かすものを宇宙から監視する。

また、大規模な災害が起きた際、いち早い状況の確認に役立てられる。先月、群馬県の草津白根山が噴火した時も、すぐに撮影され、状況の把握に生かされた。

情報収集衛星には、デジタルカメラで撮影する「光学衛星」と夜間や悪天候でも観測可能な「レーダー衛星」の2種類がある。今回打ち上げられるのは、「光学衛星」の6号機だ。

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午後1時34分、ロケットはリフトオフした。このあと衛星が所定の軌道で切り離され、打ち上げは無事、成功となった。

政府は、将来的に情報収集衛星の10基体制を目指していて、より早くより正確な情報が期待される。