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アフリカは“かわいそう”?幸せのかたち

2018年5月7日 16:17
アフリカは“かわいそう”?幸せのかたち

社会課題解決に取り組むNPOの映像や音楽などの企画・制作を手がけているワールドフェスティバル代表・近藤祐希氏。最近、アフリカ・ガーナで撮影を行ったという。近藤氏が語る、その地ならではの撮影の大変さとは。


――今年に入ってから、アフリカ諸国に行かれたということなんですけれども、アフリカでの撮影は大変ではないのでしょうか?

普段、さまざまな国に行かせていただいているんですけども、僕たちは世の中から“関係ない”をなくすことをミッションにしていて、その国にしかないような魅力的な部分を、日常に密着して撮影をしていこうということをやっています。

直近だと、2年ぶりに2回目のガーナに行ったんですけども、なかなか撮らせてくれないお母さんとかいっぱいいて大変でした。もちろん、いきなりカメラを向けられると嫌だなというのもあるんですけれども、撮られるということ自体に対して、屈辱的な感情を持つというのが背景としてあるようです。

なので、僕たちも一生懸命、説得して「悪いことを伝えるんじゃなくて、魅力的な部分を伝えていきたいんだ」という話をして、撮らせていただくケースもあったりします。そういうところがけっこう大変ですね。


――そういうイメージがついてしまった理由は何なのでしょうか?

一緒くたには言えないですが、国際支援で先進国から支援がある、あるいは、色んなジャーナリストがいて、その部分を切り取ってメディアで放送する。そういうことがある中で、アフリカはこんなに“かわいそう”だとか、先進国にレベルが追いついていないから不幸なんじゃないかとか、そういうレッテルをはられてしまう。

アフリカにはこんなに“幸せのかたち”があるのに、そことはちょっと違う問題点を切り取って報道してしまうと、ここにしかない幸せのかたちとか、魅力的な部分が全然伝わらなくなっちゃう。

彼らと話していて、そういうことが「許せない」というのが、心の中にあるんじゃないかなと感じることがとても多いですね。


――人間一人一人の幸せは違うということをわからないといけないですね。

あまり偏見で、「途上国はかわいそう」と言わないということです。


■近藤祐希氏プロフィル
ワールドフェスティバル代表。社会課題解決に取り組むNPOの映像や音楽などの企画・制作を手がけ、エンターテインメントを通じ、貧困や差別、紛争、環境問題などが生まれない社会を作ることを目指している。また、発展途上国の子どもが世界と身近になり、視野や可能性を広げるお祭りも行っている。


【the SOCIAL guestより】