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日本年金機構“委託業者契約違反”で報告書

2018年6月5日 0:03

日本年金機構から個人情報の入力を委託されていた「SAY企画」が契約に違反して中国の業者に再委託していた問題で、実態を検証していた機構の外部調査委員会が報告書をまとめた。

報告書では「SAY企画」について、作業員800人体制を予定しながら、実際には約130人しか確保できず、作業にミスが多いなど「能力に乏しかった」とした。

また、日本年金機構の担当部署についても、「期限までに納品させることに注力し、組織としての危機感の共有が図られていなかった。もっと早い段階で組織を挙げた対応に切り替えることができず、深刻な事態を招いたことは真摯(しんし)に反省すべき」などと指摘している。

また、「SAY企画」は、中国の業者に再委託するために個人情報のデータをコピーして渡していたが、報告書では、個人情報を扱う場合は機構が用意した場所で業務させるなどの対策を求めた。

日本年金機構は、この問題を受けて、個人情報を扱う委託業者54社を対象に違反がないか調べたところ、既に明らかになっている北海道の業者による再委託など重大な契約違反のほか、41社で、個人情報を保管している棚が施錠されていないなど不適切なケースが見つかったという。