×

世にあふれるプログラム 仕組み知る機会を

2018年6月15日 15:16
世にあふれるプログラム 仕組み知る機会を

世の中で議論を呼んでいる話題について、ゲストに意見を聞く「opinions」。今回の話題は「小学校でプログラミング教育は必要?」。飲食店に向けた予約管理サービスなどを開発しているITエンジニア・増井雄一郎氏に聞く。

プログラミング教育に関する情報メディアが、小学生の子どもを持つ保護者、約2000人に「小学校でのプログラミング教育が必要だと思うか」を尋ねた。

30.8%が「必要と思う」。そして、45.6%の人が「わからない」。23.6%が「必要と思わない」と回答した。

「必要と思わない」と答えた人の理由として一番多かったのは、「小学生にはまだ早い」。次いで「何をするのかよくわからない」「必要性を感じられない」という意見が挙がっている。


――増井さんに、この話題についてのご意見を書いていただきました。フリップをお願いします。

「プログラミングは国語だ!」。僕は、プログラミングは国語にすごく近いと思っています。プログラムになじみが無い人からすると、プログラムには算数だったり数学だったり、英語の知識が必要というイメージが強いと思うんですけど、僕は国語のイメージのほうがすごく強くて。

人間に説明するときは、僕は日本語で説明します。僕がプログラムを書くときは、コンピューターにやって欲しいことを説明しているというイメージなので、国語でちゃんと論理的に説明ができれば、数学ができる人よりは国語ができる人のほうが、実はプログラムに向いていると僕は思っています。


――なんだか急になじみ深くなりますね。調査の回答にあったように、「何をするのかよくわからない」という人は多いと思いますが、どう考えていますか。

ほとんどの方にとって、プログラムはなじみが無いと思うんですよ。なじみが無い中で、30%の方が「必要と思う」という回答をしているのは、僕はそうとう高い値だと思います。

なじみが無いことを勉強しようと思うことはなかなか難しいですが、やっぱり、いま世の中にはプログラムで動いている出来事がすごく多いです。皆さんが持っているスマホもそうですし、ネットでご覧になっているものは多分プログラムで動いています。

そういったものの仕組みを知るということがこれだけ認知されている現状は、この業界で働く者としてすごくうれしいですね。


――ということは、小学生のうちにプログラミングに触れて欲しいという感覚なのでしょうか。

そうですね。例えば音楽や図工、美術という授業が小学校であります。そこで学んだからといって、画家や音楽家になるわけではないと思います。

例えば音楽でいうと、僕はなにも楽器ができないですけど、学校で習ったおかげで五線譜があることを知りました。美術でいうと、油絵や色んな画法があるんだと知ることができました。

プログラムも同じように、身近なものがこうやってできているということを早い内に知る機会があるというのは、僕はすごくいいことだと思います。


――可能性を広げていくチャンスにつながるかもしれませんね。


■増井雄一郎氏プロフィル
ITエンジニア。高校時代にプログラミングを開始。大学時代に会社に立ち上げ、ウェブ制作やアプリ開発などを手がけてきた。現在は、飲食店に向けた予約管理サービスなどを開発し、会社の運営に携わっている。


【the SOCIAL opinionsより】