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“忘れ去られた紛争”スーダン避難民が来日、母国の窮状と復興の夢語る

2024年5月19日 13:18
“忘れ去られた紛争”スーダン避難民が来日、母国の窮状と復興の夢語る

長引く内戦で避難民が1000万人を超えるスーダン。日本に留学経験のある避難民が母校を訪れ、ある夢を語りました。

先週、福岡県北九州市を訪れたのは、スーダン人のゼインさん(28)。北九州で3年間、高校時代を過ごしました。久しぶりに再会した当時のホストファミリーに話したのは…。

ゼインさん「スーダンひどいですよ、毎日毎日、死ぬ人がいて…。戦争と関係ない人たちが死んでます」

去年4月に国軍と民兵組織が衝突し、内戦に突入したスーダン。性暴力や食料不足など深刻な人道危機により、避難民は1000万人を超えましたが、国際社会の関心は低く“忘れ去られた紛争”といわれています。

ゼインさんは日本に留学後、スーダンでサッカーショップを経営していましたが、内戦で店は破壊されました。一瞬にして、生活の全てが失われたことに絶望したといいます。

そうした中で訪れた、日本の母校。当時、所属していたサッカー部に足を運ぶと…。

ゼインさん「スーダンは今、(サッカー)できないですね。本当になつかしいです」

スーダンでは内戦と深刻な貧困により、多くの子どもたちが少年兵として戦いを強いられています。練習に打ち込む後輩たちの姿を見て、ゼインさんはある強い思いを口にしました。

ゼインさん「ここで過ごした時間を無駄にしません。(スーダンのため)役に立つことをしないといけない。リハビリセンターをつくりたいです」

“内戦が終わったらスーダンを立て直したい”、そう語ったゼインさん。

ゼインさん「負けないです。僕はそんな弱い人間じゃないです。がんばります」