“サケ弁当”に批判 料理は女性の役割?
夫婦の大きなテーマ家事の“分担”。働く女性も増える中、夫婦にとって“家事の分担”は大事なテーマ。そんな中、最近、料理サイトに掲載されたある動画に批判が多く寄せられる事態になった。その理由とは…。
サケの切り身を、油をひいたフライパンでじっくり焼いて、ほっかほかのご飯にのせれば“サケ弁当”のできあがり。これは、料理のレシピを掲載するサイト「Tasty Japan」に載せられた料理動画。おかずは“サケのみ”。わずか21秒の動画だが、再生回数が50万以上と話題になっていて、ネット上で物議を醸している。
-「サケ弁当」ネットの声-
「これってジョーク?」
「時代錯誤な動画」
「全然おもしろくない」
ただの“サケ弁当”動画が一体なぜこのような事態になったのだろうか。
批判殺到のワケは、実はこの料理の“タイトル”にあった。その名も、“妻を怒らせた次の日のサケ弁当”。動画の制作会社「BuzzFeed Japan」によると、「この動画はお弁当レシピの1つに過ぎず、タイトルに深い意味はない」ということだが、街の人からは-。
“妻を怒らせた次の日のサケ弁当”について
「ご飯を盛ってサケをわざわざ焼くっていうのをした奥さんは偉いなって」「ユーモアがあっていいんじゃないですか」「作ってもらえるだけありがたい」
“弁当を作った妻”を評価する声があがった。ネット上でも“妻を怒らせた次の日のサケ弁当”というタイトルから“弁当を作ったのは妻”と解釈され、“妻が弁当を作ることが当たり前なのか”など批判につながったという。
では、世の男性は“妻の弁当”をどのように考えているのだろうか。22歳~39歳の男性を対象にした結婚後、妻に弁当を作ってもらいたいか?というアンケートでは40.4%が「作らなくていい」と回答。その理由の1つには、自分で作る“料理男子”の存在がある。
「最近は私が子育てが忙しいので、ほぼ夫が作ったのを自分でつめて」「自分が作る時もあれば」
都内の書店に行ってみると、料理本の一角に“男の料理”と書かれたコーナーがある。約40冊の“男性向け料理本”が並んでいた。さらに、平日の午前に開かれた料理教室には7人の男性が参加。男性受講者は年々増加し、昨年は全体の2割に及ぶ約6000人が料理を学びにきたという。
Q.先生から学べるって違いますか?
「違いますね。てきめんに味が違います」
さらにこの教室、夜にはワイシャツにエプロン姿の参加者だけになる。「女性が多い中では気がひける」という方のためにできた“男性クラス”だ。日中働いている男性には仕事終わりに参加できる夜のクラスが人気になっている。
受講者「仕事終わってから急いで来ました」「妻も働いていまして、家で料理をできた方がいいかなと」
日本では、年々共働き世帯が増加。去年は専業主婦世帯と比べて約2倍が共働きという結果に。互いに働いてることがきっかけで料理の勉強を始める男性も多いのだという。
■共働き・専業主婦世帯数(2017年)
専業主婦世帯 641万
共働き世帯 1188万
出典:内閣府男女共同参画局
ベターホームお料理教室講師、坂本昌子さん「お子様が生まれたことがきっかけになったり、奥様をお手伝いしたいと。お若い方もおみえになることが多くなりました。男性の方とても素直なのでとても上手にできあがること多い」