最後の不明者の死亡確認 節電の動き広がる
北海道胆振東部地震で、行方不明者の捜索が行われていた厚真町で、最後まで安否がわからなかった男性が見つかり死亡が確認された。北海道内は国からの要請をうけ、節電の動きが広がっている。
震度7を観測した厚真町では10日午前2時ごろ、幌内地区で最後まで安否がわからなかった男性が見つかったが、その後、死亡が確認された。これでこの地震による死者は40人となった。
10日午前10時の段階で、厚真町や安平町ではいまだ8300世帯で断水が続いていて、北海道内全体で依然として2700人あまりが避難所での生活を続けている。
地震発生後、休校が続いていた札幌市内の小学校では10日から201校中123校で授業が再開された。札幌市教育委員会によると、10日と11日は給食の準備ができないということで午前授業となっている。
北海道内の停電はほぼ解消したが、北海道電力は、苫東厚真火力発電所の復旧に少なくとも1週間以上かかるとして、国は各家庭や企業などに節電を呼びかけている。仮に計画停電が実施される場合は、被害が甚大な厚真町、安平町、むかわ町の3つの町については、停電を除外することを明らかにしている。
国からの節電要請をうけ札幌市は10日から、朝夕のラッシュ時を除き地下鉄と市電の日中の運行本数を減らし、JR北海道もあわせて15本の特急の運休を決めた。
北海道電力によると、午前10時台の電力需要は地震発生前日比で10.8%減で、需要減少1割は達成しているがやや厳しい状況にあるという。