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新潟市で「ボツリヌス食中毒」が発生 要冷蔵の容器密封包装された総菜を食べた女性 全身にまひ症状 “ブルーチーズのようなにおい”など《新潟》

2025年2月10日 17:47
新潟市で「ボツリヌス食中毒」が発生 要冷蔵の容器密封包装された総菜を食べた女性 全身にまひ症状 “ブルーチーズのようなにおい”など《新潟》

新潟市は10日、市内で「ボツリヌス食中毒」が発生したと発表しました。

新潟市によりますとことし1月25日に市内の医療機関から、入院患者の50代女性にボツリヌス食中毒を疑う事例があったと連絡があり、その後、国立感染症研究所で患者の血清や便を検査した結果、2月5日、C型ボツリヌス毒素の陽性が確認されたということです。

保健所の調べによりますと、女性患者は去年11月頃、市内の食料品店で、密封容器包装詰めで要冷蔵食品の総菜を購入し、自宅で常温で保管していました。その後、ことし1月20日の正午頃、1人で食べたところブルーチーズのようなにおいや味が確認されたといい、女性はその日の深夜に、眼のチカチカ感、口が渇く、嚥下(えんげ)困難、ろれつが回らないなどの症状があり、翌日午前5時ごろに医療機関を受診。その後、症状が悪化したため、病院へ救急搬送されました。

女性は食餌性ボツリヌス症の一般的な潜伏期間である8~36時間以内にほかの疑わしい食品を食べていなかったことから、女性が食べた総菜を原因とするボツリヌス食中毒と判断されました。

女性は現在も入院していて、意識はありますが、全身にまひ症状があり、人工呼吸器を装着しているということです。

女性が購入した総菜が賞味期限内だったかどうかなど詳しいことは分かっていません。

市は、真空パックなどで膨張や、異臭がする場合は、菌が増殖している可能性があるとして、絶対食べないよう呼び掛けています。

密封食品であっても、常温で放置しておくとボツリヌス菌が増殖し、命にかかわる食中毒の原因になることがあるとして、適切な冷蔵保存や加熱調理をしてほしいといいます。

ボツリヌス菌が作り出す毒素は加熱により毒性を失うため、食べる前に十分な加熱を行うことが予防策として大切だということです。

県内でのボツリヌス菌による食中毒の発生は、1982年に調査が始まって以来初めての確認ということです。

最終更新日:2025年2月10日 19:58
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