2分解説!即位礼正殿の儀ナゼ招待者削減?
新天皇が即位を宣言する「即位礼正殿の儀」まであと1年。来年の10月22日、皇太子さまは「即位礼正殿の儀」で即位を宣言される。政府が、招待者の日本人に同伴する配偶者を削減する方向で検討していることがわかった。
政府は現在、式典の経費を来年度予算案に反映させるため、招待者の検討を進めている。前回は、外国元首や地方自治体関係者ら約2500人が招待された。
関係者によると、政府は一連の儀式を簡素化する方針のもと招待者を前回より減らしたい考えだが、国交を結ぶ国が増加し、前回の基準で選ぶと2800人を超えるため、日本人に同伴する配偶者の招待を削減する方向で検討しているという。
社会部・下川美奈デスクが解説。
◆「即位礼正殿の儀」とはどんな儀式?
来年5月1日に皇太子さまが新天皇に即位されてから、さまざまな関連儀式が行われるが、その中心的な儀式といえる。
1990年の前回の際の映像を見ると、陛下が皇居宮殿で最も格式が高い「松の間」で高御座(たかみくら)にのぼって新天皇になったことを宣言された。
この儀式に、前回は66か国の元首や三権の長、地方自治体の代表らが配偶者と共におよそ2500人招待された。
◆大切な儀式で、なぜ招待者の削減を検討?
儀式について、政府は「平成を踏襲する」という方針を示しているが、今のままでは招待者は2800人以上にもなってしまう。陛下も皇太子さまも「国民の負担にならないように」と費用が掛からないことを希望されている中、経費を減らせるとすると、参列者の数、つまり誰を呼ぶかという範囲の見直しが焦点になった。
◆特に日本人参列者の配偶者が削減の対象になったのは?
結局、それくらいしか省けるところがない、というのが正直なところのようだ。
政府の規定では、「即位礼正殿の儀」は「御即位を公に宣明し、その御即位を内外の代表がことほぐ(=お祝いする)儀式」と定めている。
「代表者」としているわけだから、まずは日本人配偶者は呼ばなくても理屈には合うでしょ、という、いわば苦肉の策といえるのではないだろうか。