「毎月勤労統計」一部誤った調査も…公表
厚生労働省が公表している、賃金や労働時間などを調べる国の重要な統計で、一部で誤った方法で調査が行われていたことを知りながらも、先月、公表していたことが分かった。
賃金や労働時間について厚労省が行っている「毎月勤労統計調査」は、従業員が500人以上の大規模な事業所については全てを対象に調査するルールとなっている。
ところが、東京都の大規模事業所については、約1500の全てを対象に調査すべきところ、およそ3分の1を抽出して調査していたという。
根本厚生労働相は、8日の会見で、誤った方法で調査が行われていた経緯や他の統計などに影響するかなどを徹底的に調査するよう指示したと述べた。また、東京都以外でも誤った方法で調査が実施されていなかったか調べるとしている。
誤った調査手法について、根本厚労相は先月20日に報告を受けたということだが、翌日の21日に勤労統計の10月分が公表されていて、手法の誤りについては触れていなかった。
「毎月勤労統計調査」は、厚労省が毎月、公表していて、国の重要な統計の一つとして国内総生産(=GDP)などの算出にも使われている。