ひとつ屋根の下…高齢者と大学生が暮らす?
東京・文京区で高齢者の住宅の空いた部屋を、大学生に安く貸し出し互いに助け合いながら共生していく取り組みがある。さらに学生は地域の行事へも参加。この仕組みが地域交流にもつながっている。
ひとつ屋根の下、1階に80代の女性、2階に大学生が住んでいる。ふたりはおばあちゃんと孫の関係ではない。これは一人暮らしのシニアの空いている部屋を、安く大学生に貸しだす東京・文京区で行われている“ひとつ屋根の下プロジェクト”という取り組みだ。
この学生の家賃は光熱費込みで3万3000円。4.5畳ある自分の部屋と共有スペースが使え、キッチンとバストイレが別にある。生活時間はばらばらだが、時には一緒にお酒を飲んだりすることもある。
大学4年生の柳澤直孝さん「安く住めるっていうのはもちろんあるんですけど、帰ってきて誰かが家にいるっていうのは、心細さみたいなのは感じづらくなると思う」
家主の小野寺加代子さん「話したりしなくても気配があるわけですよ。そういう意味ではすごく安心感ある」
この日、自宅から一緒に出てきたふたりが向かったのは、町内の餅つきイベントだ。このプロジェクトで大学生は、安く部屋を貸してもらう代わりに地域の行事に参加することが条件になっている。
柳澤さん「大学生として一人暮らしして、町の人と交わったりすることってないと思うし、町から必要とされている感を自分で感じられるのはちょっとうれしいかもしれない」
NPO法人・街ing本郷の長谷川大代表理事「シニアと若者だけが笑顔になるプロジェクトではなくて、町としては地域の担い手が足りないものですから、町にとっても貢献できるんではないかなというところがこのプロジェクト最大の目的」
【the SOCIAL lifeより】