災害時の偽情報に注意、専門家「冷静な対応を」
8日、日向灘を震源とする最大震度6弱を観測した地震が発生。気象庁は南海トラフ地震臨時情報「巨大地震注意」を初めて発表しました。地震などの発生時にはXなどSNSのウソ情報に注意が必要です。
国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)は元日の能登半島地震の発生から24時間以内にXに投稿された、日本語で救助を求める投稿およそ1000件を、AIを利用して抽出し真偽を確認しました。その結果、ウソとみられる情報が、およそ1割に上ったということです。
情報通信研究機構の鳥澤健太郎フェローによりますと、こうしたウソの投稿は「パニックにさせようとする情報を書いてくることが多い」などと話し、さらには、「広告収入につながる『閲覧数(インプレッション)』を稼ぐ目的で流している可能性もある」ということです。
こうしたウソの投稿をめぐっては、能登半島地震では今年7月、Xで救助を要請するウソの投稿をし、石川県警の業務を妨害したとして、男が逮捕されました。
機動隊がXの投稿をもとに救助に向かいましたが、家屋は倒壊しておらず、住人も無事でした。
ウソとみられる救助を求める投稿は他にも見られ、警察や消防が駆けつけるなど、救助活動が混乱し、問題となりました。
鳥澤フェローは「冷静な対応をしてほしい」「複数の情報を見比べ、公的な機関など信頼できる情報源を頼ってほしい」と話しています。