約56万点の文化財が被災、修復作業が続く 東日本大震災から12年…岩手・陸前高田市
東日本大震災の発生からきょう11日で12年です。被災地は鎮魂の一日を迎え、復興へ多くの課題が残されたままです。
東日本大震災では1万5900人が死亡し、現在も2523人の行方がわかっていません。震災に関連して亡くなった人は、3792人にのぼっています。岩手県陸前高田市から中継です。
岩手県陸前高田市の中心部に去年11月に再建した「陸前高田市立博物館」です。「つっちぃ」の愛称で親しまれている体長9.7メートルのツチクジラのはく製も12年前、津波にのまれました。現在は修復され、半分は本物の皮膚、もう半分は津波の傷跡を残した形で展示されています。
陸前高田市では、およそ56万点の文化財が被災し、いまも修復作業が続いています。
岩手県では災害関連死を含めると、東日本大震災で5145人が亡くなり、1110人が行方不明です。きょう11日も各地で鎮魂の祈りがささげられました。
博物館では、およそ7000点の史料が震災の教訓、地域の歴史を後世に伝えていきます。
国が公表した、新たな巨大地震の津波被害想定では、岩手県には東日本大震災より、さらに大きな津波が押し寄せるとされています。教訓をもとに、新たな「備え」が必要とされています。