東日本大震災から12年 復興へ多くの課題も…
多くの尊い命が奪われた東日本大震災から11日で12年、被災地は鎮魂の1日を迎え、復興へ多くの課題が残されたままです。福島県から中継です。
12年前の地震と津波で水素爆発を起こした、東京電力・福島第一原発です。ここでは、一日およそ4000人の作業員が廃炉作業に当たっています。
海岸では祈りの朝を迎えました。福島県内では、原発事故による長引く避難生活で亡くなった震災関連死の人が2335人に上っています。
原発のある双葉町でも去年、一部で避難指示が解除され、避難指示が出されていた12市町村全てで住民が帰還できるようになりました。
県内外に避難する人も、最も多い時の16万4000人台からおよそ2万7000人まで減っています。
復興が進む中で、いま再び関心を集めるのが原発です。
トリチウムを含む処理水を入れたタンクが満杯になるとして、国と東京電力は、処理水の海への放出を春から夏ごろにかけて始める方針です。
トリチウムを含む水の海洋放出は海外の原発でも行われていて、福島では、国の基準の40分の1未満に薄めて海に流す計画ですが、漁業者は再び風評被害が広がるのではと心配しています。
また、廃炉の最難関、溶け落ちた核燃料の取り出しも当初の計画より遅れています。
多くの課題が残る中、30年から40年かかると言われる廃炉作業が11日も続いています。