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全町民の避難続いた福島・双葉町…約6割が「町に戻らない」と回答 東日本大震災から12年

2023年3月11日 17:24
全町民の避難続いた福島・双葉町…約6割が「町に戻らない」と回答 東日本大震災から12年

東日本大震災の発生から、きょう11日で12年です。東日本大震災では1万5900人が亡くなり、現在も2523人の行方がわかっていません。震災に関連して亡くなった人は、3792人にのぼっています。

また、東京電力福島第一原発の事故の影響などで、今も2万7000人以上の福島県民が県内外での避難生活を強いられています。

12年前に事故を起こした福島第一原発から、およそ4キロの場所にある福島県の双葉町の双葉駅前ではこのあと、復興への願いを込めてキャンドルに火をともします。

福島県内では津波などで1614人が亡くなり、震災関連死は、それを上回る2335人です。そして、原発事故の影響で、およそ2万7000人が県内外に避難したままです。

一方で、前向きなニュースもあります。11年以上にわたって、すべての町民の避難が続いた双葉町も、去年8月に一部で避難指示が解除され、避難指示が出されていた県内12の市町村すべてで住民が住めるようになりました。双葉町では、先月には診療所ができるなど、少しずつ生活環境の整備が進んでいます。

ただ、町で暮らす人は、まだ60人ほどです。国が町民に聞いたアンケートでは、およそ6割が「町に戻らないと決めている」と答えたということです。

11日も福島第一原発では、廃炉作業が行われています。廃炉と向き合い、どう町の未来を築いていくのか、本格的な復興はまだ始まったばかりです。