小学校教師がSNSで中傷…面識ない女性に その理由は… 女性が語る“実態”とは
「お子さんがポンコツにならないように頑張ってください」
「こんな保護者じゃ子どもが適応障害になるのも納得ですね」
いずれも大分市の小学校教師が、面識のない女性に対してSNSで投稿したものでした。ひぼう中傷を受けた女性が、実態を語りました。
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22日、SNSに次のような投稿がありました。
Xより ※現在は削除
「お子さんがポンコツにならないように頑張って下さい。もう遅いかもしれないけどね。知らんけどw」
そこには、特定の人物を中傷するような言葉がありました。
31日、この言葉を向けられた愛知県内に住む40代の女性に話を聞きました。
愛知県在住 中傷を受けた女性(40代)
「ポンコツと言われたり情弱とかいろいろ書かれていて、けっこう心がえぐられるような言葉が並んでる状態になってました。心当たりないですね」
見ず知らずの人から、中傷されたといいます。
「安心して好きに生きて下さい。心配してるんじゃなくて哀れんでるだけなので」
「情弱という残念な種類の人間はこちらです」
こうした投稿は、2日間で10件ほど続いたといいます。
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小学4年生の娘を持つ女性。娘がいじめなどを受け「適応障害」と診断されていて、情報収集や発信のためSNSを利用していたといいますが、中傷の言葉は子どもにまで及びました。
「こんな保護者じゃ子どもが適応障害になるのも納得ですね」
投稿していたのは、小学校の教師でした。
先週、大分市の教育委員会に「教師とみられる人物が不適切な投稿をしている」と電話があり発覚。市内の小学校に勤務する30代の男性教師は28日、校長と共に愛知県の女性のもとを訪れ、直接、謝罪したということです。
しかし…。
――謝罪時の男性教師の様子は?
中傷を受けた女性
「私の方をずっと直視している状態で、目をまったくそらさない感じで、ちょっと怖かったですね。反省はしてないんだろうなと」
教育委員会は31日、以下のようにコメントしました。
大分市教育長
「教員としてその前に、人として決して許される行為ではない」
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男性教師はなぜ、中傷する投稿を繰り返したのか。女性によると、謝罪に訪れた際、その理由について次のように話したということです。
「Xで反応を稼ぎたかった。ばれないと思いやってしまった」
■SNS投稿の“知られるリスク” 自身の暴力性に気づいていないのか? 辻愛沙子に聞く
有働由美子キャスター
「辻さん、これについてはどう思われますか」
辻愛沙子・クリエイティブディレクター(『news zero』パートナー)
「私も開示請求をそれぞれしている中で感じたことですが、凶悪な人物が致命傷を与えてやろうとして書いたというよりも、なんとなく憂さ晴らしで通り魔的に投稿していたようなケースが多い印象です。開示請求されて初めて『まさか自分が』と驚く方もいて、ご自身の暴力性に気づいていないのかなと感じました。
何度も言われていることだとは思うのですが、とにかく『ネットは匿名ではない場所』なので、今回のように、たとえば職場に伝わったり、家族に知られたりするリスクを負ってまで『ほんとうにそれを投稿しますか』ということは問いたいと思います。『自分だけはばれない』なんてことは絶対にないことも、お伝えできればと思います」
(1月31日放送『news zero』より)