外国人留学生 日本で就職する際の課題は?
世の中で議論を呼んでいる話題について、ゲストに意見をうかがう「opinions」。今回のテーマは「外国人留学生 日本での就職の課題」。外国人の日本への留学誘致などを手がける日本国際化推進協会、代表理事の大村貴康氏に話を聞いた。
国は、日本の大学、大学院を卒業した外国人留学生が日本国内の企業に就職する割合を2017年度の35%から、将来的には、50%まで引きあげたいとしている。
一方で、外国人留学生が就職する際の課題として…
留学生向けの求人が少ない(38.5%)
就職活動の仕組みがわからない(33.8%)
日本語の適性試験、能力試験が難しい(32.2%)
などがあげられている。
――このような課題があるなかで、大村さんどのように感じられたかフリップお願いいたします。
「情報ハブ」です。
まさに私たちの社団法人の中でも、いま文部科学省の委託事業で留学生就職促進プログラムというものを東洋大学と取り組みをさせていただいていまして、まさに課題がこの「情報ハブ」なんです。
「留学生向けの求人が少ない」「就職活動の仕組みがわからない」というのは、まさにそうだと思っていまして、「日本語の適性試験、能力試験が難しい」というテクニカルなものは、勉強をいかにするかだと思います。しかし、上の2つに関しては、まさに情報なんです。
これは裏返しをすると求人が少ないということも表現としてあるんですが、求人が出ているのに、その情報を受け取れていない、または発信できていない、そこが情報なんですね。
2つ目の「仕組みがわからない」というのも情報です。例えば、海外だと卒業後に就職活動するのが当然なんです。日本の就職活動は、今でこそ4年生になっていますが、やはり3年生とかインターンシップというもので採用直結ですよね。留学生からすると一生懸命研究、勉強をしていて、そろそろ卒業というときに就職しようとなると、もう応募期間が終わっていたりするんです。
ですので、どんな優秀な人でも大手さん特にですけど、レールがやはり1つの仕組みがあるわけです。そこに途中から入れるというのも、やはり公平性担保できないので、そういった意味だと結構優秀な方々を取りこぼしてしまっていると思います。
それが課題で、1年生の頃から大学側も企業側も情報をきちんと伝えることができれば、より良い人材がより良い情報をとって、より良い企業に行けるようになると思います。
――どうすればいいのかという部分なんですが、企業側にとっても有能な学生さんは、日本人以外でも欲しがると思います。どういうふうに会社側は考えているのでしょうか。
まずは、受け入れ体制というところで、よくあるのですがテストセンターですとか、色々リクルートさんが開発されているテストがあると思います。そういうところはやはり日本人向けがメインなので、そういったところを変えつつも、やはり企業側も留学生に特化した採用があるという情報も、よりメディアや協力いただいている職支援サイトと連携をして、もう少し留学生も積極的に採用していますという情報発信していただけると、留学生の方も情報を捉えやすくなると思います。
――シンプルにしていくのが、一番のいい形なんでしょうが、よりわかりやすく全ての方々が就職しやすいところにいって、自分の好きなことやるといいですよね。
【the SOCIAL opinionsより】