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「大饗の儀」終え両陛下は安堵 初の提供も

2019年11月18日 19:30
「大饗の儀」終え両陛下は安堵 初の提供も

皇居では18日、「大嘗祭」の祝宴にあたる「大饗の儀」の2回目が行われた。この日はJOC会長の山下泰裕さんや小説家の林真理子さんら約280人が出席。「大饗の儀」では、儀式で使用した米で作ったご飯や酒がふるまわれた。この祝宴の意味とは?一連の行事を終えられた両陛下は──。

◆「大饗の儀」に臨まれる両陛下

18日正午前、車で皇居へと入られた天皇皇后両陛下。お二人とも笑顔で沿道に手を振られていた。

大嘗祭をしめくくる行事「大饗の儀」に臨まれたのだ。

天皇陛下「大嘗宮の儀を終え、皆さんをお招きし、大饗を催すことを誠にうれしく思います。この機会に、国民の幸せと国の一層の発展を祈ります」

◆大饗の儀の意味とは?

大饗の儀とは、皇位継承の重要な祭祀「大嘗祭」の祝宴。出席者に儀式で使用した米で作ったご飯や酒を振る舞い、両陛下も共に召し上がることで、国と国民の安寧と豊作を願うのだ。

今回、大饗の儀は2回行われ、16日に行われた1回目には安倍首相など約300人が招かれた。18日は、地方自治体の知事や日本オリンピック委員会の山下泰裕会長など各界の代表約280人が出席。

全国知事会会長・徳島県 飯泉嘉門知事「ここに天皇陛下のご健康と皇室の弥栄(いやさか)を心からお祈りを申し上げます」

◆振る舞われた料理

18日、出席者に振る舞われた料理が、こちら。向かって左側のお膳には尾頭付きの鯛の塩焼きやお造り、かまぼこや合鴨、器の中には鯛のそぼろや錦糸玉子などが入った加薬飯が。右側のお膳には儀式で使われた米を炊いたご飯に鮭、焼いたキジ、鯛ヒレ、巻昆布と縁起のいいものが並んだ。

大嘗祭に米を納めた栃木と京都をテーマにした歌と舞も披露され、約1時間半にわたって行われたお祝いの宴。出席者には挿華(かざし)と呼ばれる純銀製の記念品も配られた。

今から29年前の1990年には約1000人が招かれ、3回行われた大饗の儀。今回は両陛下の負担軽減も考慮され、出席者を約700人に減らし、大饗の儀も2回に減らされた。

宮内庁によると、今回、大饗の儀だけで2億5800万円ほどの予算が計上されている。

◆今回初めてのことも

また、大嘗祭に供えるため全国から納められた特産品の数々。これまでは全て土に埋納されていたが、今回初めて、精米やお茶、里芋など29品目を埼玉県内のリハビリ施設に提供することになった。

これで、大嘗祭の一連の行事をすべて終えられた両陛下。宮内庁によると、両陛下は、滞りなく終えて安堵されると共に、長期にわたって準備をしてきた多くの人に感謝の気持ちを示されているという。

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