全会一致で「不信任」──兵庫・斎藤知事の“覚悟”は? 辞職で税金「18億円」、解散なら「34億円」…ダブル選挙の推測も
兵庫県知事がパワハラなどの疑惑で内部告発された問題をめぐり、19日の県議会で不信任決議案が可決されました。知事は続投の意向を示してきましたが、10日以内に辞職するか議会を解散するかを判断することに。全国が注目した“運命の1日”を追いました。
全国から注目された兵庫県議会。19日夕方、斎藤元彦知事(46)への不信任決議案を可決しました。議会を終え、斎藤知事は報道陣の取材に応じました。
「この事実は私自身がしっかり受け止めなければならない。今の状況を招いているのは、私に責任があるというふうに思っております」
──反省すべき点はどこにあるとお考えでしょうか?
「法的に、内容含めてきちっとやってきた面はあると思いますけども、結果責任についてはしっかり負わないといけない」
「責任」という言葉を繰り返しましたが、今後については「これから考える」と述べるにとどまりました。
知事に対して議会が「ノー」を突き付けたことを、兵庫県民はどう受け止めているのでしょうか。19日夜、神戸市で聞きました。
県民(19)
「そんなに反省の色が見えないので、不信任決議案が可決されたのは納得かなと」
県民(40代)
「もしリベンジするのであれば、いま潔く責任をとって辞めて、また再度選挙に臨む方がいいのかなと」
県民(50代)
「大きな県で活躍するにはそれなりの責任は伴うので、頑張る(続投する)ならもう一度応援したい」
事の発端は今年3月。元県民局長の男性が、斎藤知事によるパワハラやおねだりなどの疑惑を告発しました。しかし斎藤知事は、「うそ八百含めて」「公務員として失格」などとこれを強く批判。
斎藤知事の指示のもと、“犯人捜し”が行われたとされ、元県民局長は停職3か月の処分となり、その後死亡しました。
疑惑を否定し続けていた斎藤知事ですが、8月に公表された県職員へのアンケート(中間報告)には「パワハラ体質は日常茶飯事」「知事がエレベーターに乗り損ね『お前はボタンも押せないのか』と大声で怒鳴りつけた」など疑惑に関する数々の証言が寄せられました。
中には、「暴君」「瞬間湯沸かし器」という揶揄(やゆ)もありました。