お手頃価格で“贅沢”を 高品質PBにファミレスチェーンの本格飲茶店 10分ヘアカットもプレミアム店舗を
物価高の影響で節約志向が強まる中、「たまには贅沢な気分を味わいたい」という人もいるのではないでしょうか。そうしたニーズに応えようと登場した、お手頃価格の中で“ちょっとだけ贅沢”な商品やサービスを取材しました。
◇
東京・三鷹市にある中華料理店「桃菜」を訪ねました。熱々に蒸されたせいろには、ほかほかの点心が入っています。
客
「どれも本格的で、すごくおいしいです」
行列ができるほどのこの本格的な中華料理店を手がけているのは、実はファミレスチェーンのすかいらーくグループです。飲茶専門店として、今年2月に1号店をオープンしました。
すかいらーくホールディングス・マーケティング本部 竹島祐希さん
「コロナ禍を経て“ここでしか体験できない価値”を求めるお客さまがいるので、本場さながらの飲茶というメニューを提供できないかと」
食べ放題のお値段は2419円からで、点心を中心とした約50種類の料理と、本格的な中国茶が味わえます。
客
「手頃なお値段で、わりと本場的なものを味わえるので」
「これくらいおいしいのをこの金額感で食べられるのは、すごくうれしいなと。毎日は無理だけど、ちょっとした時だったら」
◇
物価高などの影響で節約を強いられる世の中ですが、それでも「たまには贅沢をしたい」。お手頃価格の中で“ちょっとだけの贅沢”や、“よりいいもの”を求める動きが今、増えているといいます。
そのような声に応えたスーパーを訪ねました。
ベイシア ひだかモール店 中島悠店長
「こちらが“ベイシアプレミアム”の『大粒肉々焼売』になります」
“国産の豚肉と鶏肉100パーセント使用”などをウリにしたシューマイで、新たなプライベートブランド「ベイシアプレミアム」の商品です。プライベートブランドの商品がお手頃だというのは今や当たり前ですが、そこに“高品質”という付加価値を追加したブランドを今年3月に作ったのです。
ベイシア ひだかモール店 中島悠店長
「高品質な部分というのは、実際に仕入れ担当者が現地に赴いて、自らの足で稼いで商品を交渉して入れている」
すでに販売していた商品の中から選び抜かれたよりいいものを「プレミアム」と位置づけ、ポイントなどもパッケージに記載しています。あくまでも低価格を維持したまま、“ちょっといいもの”を楽しめるような工夫です。
客
「『目利きポイント』、へ~。こういうの書いてあると、興味持って飲むかもしれない」
「このご時世、消費者としてもすごく助かりますし、安くておいしいものは興味ありますね」
今後は新商品の開発も予定していて、来年の2月までに約150品目の展開を目指すということです。
◇
「10分でカット」ができる“安くて早い”でおなじみのヘアカット専門店の新しい店舗でも、「ちょっとした贅沢」を味わうことができます。
キュービーネットホールディングス 広報担当・宮城志歩さん
「ヘアカットに加えてスタイリングまで提供させていただいていることが、『QB HOUSE』とは大きく異なる点です」
現在、5店舗で展開中のQBハウスのプレミアム店舗「QB PREMIUM」です。料金は1800円と、通常の店舗の1350円と比べ500円近く高いですが、カットに加えてスタイリングつきです。さらに、予約ができず順番待ちするのが当たり前だったイメージを払拭しました。
キュービーネットホールディングス 広報担当・宮城志歩さん
「『QB PREMIUM』としては、予約制度を設けていたり、店内の居心地のよさをご提供していきたい」
コンセントなどを備えた待合スペースを完備したり、アプリによる事前予約を行ったりすることもできます。また、店内は広々としたカフェのようなおしゃれな空間になっています。
値段が上がった分だけ、満足度もアップしているといいます。また、今は実証実験の段階で、今後さらに上質なサービスを目指していくということです。