【NNNドキュメント】20年間帰りを待ち続け… 未解決 吉川友梨さん誘拐事件の今 NNNセレクション
大阪府熊取町で当時9歳の吉川友梨さんが下校途中に誘拐された事件は、未解決のまま20年以上が過ぎた。あの日、直前まで一緒にいた同級生が初めて明かした願い、元捜査員の証言、訴え続ける両親の姿。友梨さんは今年30歳に。21年の歳月と、未解決事件の「今」を見つめる。
◇◇◇
知っていますか?吉川友梨(よしかわ・ゆり)さんのこと。
2003年5月22日の放送
「行方が分からなくなっているのは、大阪府熊取町に住む中学校教諭の吉川永明さんの長女で、小学校4年の友梨さん、9歳です」
2003年5月20日、大阪府の南部、熊取町で事件は起きました。
『娘が帰宅しない』
午後7時27分ごろ、母親からの通報で発覚します。
友梨さんは同級生と下校中、1人で坂を上りきると、振り返って後ろにいた3人に手を振ったといいます。
家まで、あと400メートル。同級生3人が見た、友梨さんの最後の姿でした。
大阪府警は、何者かに連れ去られた可能性が高いとみて公開捜査に踏み切りました。
父・永明さん
「ものすごく怯えているだろうし、不安になっていると思うんです。会えるというのは信じていますので」
あれから、20年あまり。ずっと待ち続けている人たちがいます。
事件直前、一緒に下校していた、みさとさん(30)。
みさとさん
「これ、地元のだんじり祭りの時の写真だと思います。この4人が、帰り道で一緒だった4人。友梨の家によく行っていて、ピアノを弾くのを見たりしていました。1人で上に歩いて行って、坂だから友梨の姿が見えるので、『バイバイ』みたいな。急に友達がいなくなるというのが、どういうことか分からなさすぎて」
解決を待ち望んでいる人は、ほかにも。
大阪府警の元警察官、加津一真(かつ・かずま)さん。
記者
「(現場に)初めて来たのはいつ?」
加津さん
「事件発生の5日後ですね」
7年間、捜査班の班長などを務めました。
加津さん
「一時も早く解決したい。あの子自身のために。1日でも早く、真実を明らかにしたいという気持ちは、今でも変わっていません」
加津さんは、がんのため、2019年に亡くなりました。5月20日。事件が発生した日が、命日となりました。
妻・恵子さん
「事件の日が(命日と)一緒だったというのは、そのことをみんなに訴えたかったのかなと。あの世からでも、どこからでも力を貸して、事件を解決してほしいなということは、心の中で思います。私自身も。」
情報を求め続けてきた、友梨さんの両親。
しかし、事件の翌年から4年間にわたり遭っていたのは、詐欺の被害。『友梨さんを保護した』というウソで何度も呼び出されては、多額の現金をだまし取られていました。
解決の兆しすら見えないなか、当時、父親は葛藤をつづっていました。取材に対する「負担」と、情報を寄せてほしいという「願い」。最後にインタビューに応じたのは、5年前の2019年でした。
父・永明さん
「あきらめることは絶対ありませんので、ささいなことでも情報を寄せていただければ。あの子が帰ってくる助けになると思いますので」
吉川友梨さんがいなくなった熊取町。
いつも一緒に下校していた同級生の3人。あの日と同じ道です。
同級生
「友梨がものすごい坂を上っているって印象だったけど、そんな坂じゃないかもな」
同級生
「ちょっとかがんだら、景色が違うかも」
同級生
「ちょっと、きつくない?」
同級生
「坂が上に見える」
みさとさん
「友梨、でかくなってそうやな」
友梨さんは、今年で30歳になりました。いまだ解決していない、大阪府警“最大の懸案”。
「吉川友梨ちゃん、探しています」
なにか、知っていますか?吉川友梨さんのこと。
【吉川友梨さんに関する情報は…】大阪府警・泉佐野署捜査本部072ー464ー1234yuri@police.pref.osaka.jp
2024年7月7日放送 NNNドキュメント’24『未解決誘拐事件―吉川友梨さんがいない20年―』をダイジェスト版にしました。
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知っていますか?吉川友梨(よしかわ・ゆり)さんのこと。
2003年5月22日の放送
「行方が分からなくなっているのは、大阪府熊取町に住む中学校教諭の吉川永明さんの長女で、小学校4年の友梨さん、9歳です」
2003年5月20日、大阪府の南部、熊取町で事件は起きました。
『娘が帰宅しない』
午後7時27分ごろ、母親からの通報で発覚します。
友梨さんは同級生と下校中、1人で坂を上りきると、振り返って後ろにいた3人に手を振ったといいます。
家まで、あと400メートル。同級生3人が見た、友梨さんの最後の姿でした。
大阪府警は、何者かに連れ去られた可能性が高いとみて公開捜査に踏み切りました。
父・永明さん
「ものすごく怯えているだろうし、不安になっていると思うんです。会えるというのは信じていますので」
あれから、20年あまり。ずっと待ち続けている人たちがいます。
事件直前、一緒に下校していた、みさとさん(30)。
みさとさん
「これ、地元のだんじり祭りの時の写真だと思います。この4人が、帰り道で一緒だった4人。友梨の家によく行っていて、ピアノを弾くのを見たりしていました。1人で上に歩いて行って、坂だから友梨の姿が見えるので、『バイバイ』みたいな。急に友達がいなくなるというのが、どういうことか分からなさすぎて」
解決を待ち望んでいる人は、ほかにも。
大阪府警の元警察官、加津一真(かつ・かずま)さん。
記者
「(現場に)初めて来たのはいつ?」
加津さん
「事件発生の5日後ですね」
7年間、捜査班の班長などを務めました。
加津さん
「一時も早く解決したい。あの子自身のために。1日でも早く、真実を明らかにしたいという気持ちは、今でも変わっていません」
加津さんは、がんのため、2019年に亡くなりました。5月20日。事件が発生した日が、命日となりました。
妻・恵子さん
「事件の日が(命日と)一緒だったというのは、そのことをみんなに訴えたかったのかなと。あの世からでも、どこからでも力を貸して、事件を解決してほしいなということは、心の中で思います。私自身も。」
情報を求め続けてきた、友梨さんの両親。
しかし、事件の翌年から4年間にわたり遭っていたのは、詐欺の被害。『友梨さんを保護した』というウソで何度も呼び出されては、多額の現金をだまし取られていました。
解決の兆しすら見えないなか、当時、父親は葛藤をつづっていました。取材に対する「負担」と、情報を寄せてほしいという「願い」。最後にインタビューに応じたのは、5年前の2019年でした。
父・永明さん
「あきらめることは絶対ありませんので、ささいなことでも情報を寄せていただければ。あの子が帰ってくる助けになると思いますので」
吉川友梨さんがいなくなった熊取町。
いつも一緒に下校していた同級生の3人。あの日と同じ道です。
同級生
「友梨がものすごい坂を上っているって印象だったけど、そんな坂じゃないかもな」
同級生
「ちょっとかがんだら、景色が違うかも」
同級生
「ちょっと、きつくない?」
同級生
「坂が上に見える」
みさとさん
「友梨、でかくなってそうやな」
友梨さんは、今年で30歳になりました。いまだ解決していない、大阪府警“最大の懸案”。
「吉川友梨ちゃん、探しています」
なにか、知っていますか?吉川友梨さんのこと。
【吉川友梨さんに関する情報は…】大阪府警・泉佐野署捜査本部072ー464ー1234yuri@police.pref.osaka.jp
2024年7月7日放送 NNNドキュメント’24『未解決誘拐事件―吉川友梨さんがいない20年―』をダイジェスト版にしました。