相次ぐ不法投棄 コロナが変えた生活影響か
広大な緑地がいま、相次ぐ不法投棄に悩まされています。捨てられていたのはテレビや冷蔵庫などの家電やペットボトルなど。不法投棄が増えた原因の1つには新型コロナウイルスがありました。
さいたま市と川口市にまたがる見沼田んぼ。面積はおよそ1260ヘクタールと、東京ドーム268個分ほどにもなる広大な緑地です。そんな自然あふれる場所で、頭を悩ませるような事態が起きているといいます。
捨てられていたのは、古いブラウン管テレビ。ほかにも、冷蔵庫やイスなど、大きなものから、袋に入った靴下。さらに、大量のたばこのパッケージまで。実はこれらは前回、回収が行われてからの、わずか4日間で捨てられた物。軽トラック一杯分ものゴミが、不法に投棄されていました。
さいたま市産業廃棄物指導課 監視係長 馬上正純さん「一般の生活から出てくるようなゴミですとか、増加していたという傾向にはありますね」
いったいなぜ、こんなことに。
さいたま市では今年度、例年の同じ時期と比べて、家庭ゴミの量が増加しています。そんななか、不法投棄が増えた原因として考えられるのが。
馬上正純さん「新型コロナウイルスの関係で、家にいる時間が長いということで、家の整理をしたり、分別がしきれなかったゴミの処理に困って、捨ててしまった人がいたのではないかと」
新型コロナウイルスの流行による、生活の変化で家庭ゴミが増える中、不法投棄も目立つように。
さいたま市が把握している不法投棄の件数は、去年の4月から8月が275件だったのに対し、新型コロナウイルスが流行した今年の4月から8月は360件と、100件近く増えています。このうち、およそ4割が見沼田んぼへの不法投棄だということです。
農作業をしていた人が見つけたのは。
農作業をする女性「お弁当のね残りとかね。自分で食べたものは自分で処理してほしいですね」
地元の男性「ここは非常に環境がいいので、大好きなんですけども。はっきり言って気分が悪いというか、憤りを感じますね」
市は、警察とのパトロールや防犯カメラによる監視のほか、捨てた人をつきとめて指導するなど、不法投棄の防止に努めています。