現金は“当選祝いや、陣中見舞い”案里被告
参議院議員の河井案里被告の第25回公判が13日行われ、案里被告は被告人質問で、終始落ち着いた様子で答えました。質問の中で、「票をお金で買うという発想自体がございません」と述べる場面もありました。
公職選挙法違反の罪に問われている河井案里被告の被告人質問が13日から行われ、案里被告は、黒いスーツにマスク姿で出廷。終始落ち着いた様子で、時折笑顔を交え、弁護士の顔をみつめながら質問に答えました。
弁護側から、去年の参院選に立候補したきっかけについて問われると、おととしに自民党の二階幹事長が、「『ぜひやりなさい。まずはのぼりを一本もって街頭にたつことから始めなさい』とおっしゃいました」と話しました。
政治家としての引退を視野に入れていた時期で迷ったものの、「国政に最後の挑戦をしてみるのもいいかもしれないなと思いました」と述べました。
また、夫の河井克行被告からは「あんたは政治の子だから政治を続けなきゃだめだ」と言われたと話しました。
その上で、参院選にどのような見通しをたてていたかと問われると、「10年前の県知事選挙で20万票とったことは一つの実績として、戦いをする上で私の支えになっていました。大幅に戦いやすいと思いました」と答えました。
また、参院選での自身の選挙活動について、1日のスケジュールなどを笑顔を交えながら話す場面もありました。
そして、現金を渡した趣旨について問われると、「当選祝い、または、陣中見舞いとしてお渡ししました。決して、投票のお願いですとか、票の取りまとめの趣旨ではございません」と述べました。中には、直前でキャンセルした会費だと説明することもありました。
案里被告が現金30万円を渡したとされる県議が、「『これ、二階幹事長から』と言われた」と証言したことについては、少し笑いながら、「記憶にはございませんけれども、私なら言いかねないかなと思います」と答え、冗談の範囲内だとしました。
また、「票をお金で買うという発想自体がございません」「投票は尊くて、神聖でめんどくさいもの。直接交わされる一人一人の絆だと思います」と述べる場面もありました。
被告人質問は、来週も行われる予定です。