大船渡市の山林火災、焼失面積さらに拡大 地元産業へも影響
先月26日に発生した岩手県大船渡市の山林火災は、さらに焼失面積が拡大し、なりわいへの影響も出始めています。
岩手県によりますと、焼失面積は2日午後2時半現在、およそ1800ヘクタールで、前の日の発表からおよそ400ヘクタール広がりました。大船渡市の三陸町・綾里の全域と、越喜来、そして赤崎町の一部のあわせて1896世帯4596人を対象に出されている避難指示は継続されています。
2日も早朝から消火活動が始まり、自衛隊などのヘリや消防が上空と地上から放水を行いました。
市や消防によりますと、延焼は綾里の地区北側『小石浜地区』の周辺まで拡大しているということです。
小石浜地区で養殖業を営む佐々木淳さん
「ワカメの間抜き(間引き)真っ最中の時に、ものすごい煙が上がっていて、山の向こうに…」
佐々木さんは、漁船が火に巻き込まれないよう、1日に対岸にある崎浜漁港に自分の漁船を避難させました。東日本大震災の津波では漁船が流された佐々木さん、不安が募ります。
小石浜地区で養殖業を営む佐々木淳さん
「(ワカメの)収穫時期までのびられたらどうしようという不安ですよね。二重三重の災害をくらっている気分です」
一方、支援の動きも広がっています。避難所と商業施設などを往復する無料の送迎バスの運行が2日から始まりました。一日2本の運行で、越喜来小学校を午前8時と9時に出発します。