「不要不急の外出控えて」“観測史上最強クラス”寒波 大雪と強烈な寒さに警戒を
23日朝、東京23区では雪がちらついたところもありました。24日以降、列島に“観測史上最強クラス”の寒波が流れ込む見込みで、停電・路面凍結や水道管の凍結など、あらゆる事態に警戒が必要です。国土交通省は、大雪の場合は不要不急の外出を控えるよう緊急の呼びかけを行いました。
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週明けの通勤通学の時間帯にちらついた雪に驚いた人もいたはずです。
記者(東京・杉並区、23日午前8時半すぎ)
「午前8時半すぎの東京・杉並区です。雪がちらついています」
記者(東京・練馬区、23日午前9時すぎ)
「午前9時すぎの東京・練馬区です。雪がちらついています」
東京では23日朝、雨が雪へとかわるほどの寒さに見舞われました。日中も気温は6.1℃までしか上がらず、今シーズン1番の寒さとなりましたが、まだ“序の口”です。
気象庁の担当者
「水道管・水道の施設等が、凍結等によって被害を受ける(可能性ある)」
24日以降、“観測史上最強クラス”の寒波が列島全体を覆う見込みです。東京では25日に最低気温が氷点下3℃と強烈な寒さとなる予想です。2018年に相次いだ水道管の凍結など、生活に大きな支障を及ぼすおそれが出てきているのです。
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自然の力がもたらす氷の芸術品、埼玉・秩父の観光名所「三十槌の氷柱」は、年明け以降、雨の影響などでつららが解けはじめてしまい、本来なら見頃を迎えるはずが、例年の4割ほどの凍結にとどまっています。
つららが大きくなればなるほど観光客が増えるため、24日以降に列島に流れ込む“観測史上最強クラス”の寒波に期待していました。
秩父観光協会 大滝支部 行常一栄さん
「寒波はそうですね。とても期待しているんですけど」
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23日朝は東京でも雪がちらつきましたが、24日~26日にかけて日本海側を中心に猛吹雪となる見込みです。普段めったに雪が降らない九州南部や四国などでも、大雪となるおそれがあります。
それと同時にやってくるのが、気象庁が「10年に1度レベル」と警戒を呼びかけるほどの強烈な寒さです。
気象庁の担当者
「最低気温が全国的に10年に一度程度の気温になると」
特に25日は北日本から九州にかけての全地点で、最低気温が氷点下の予想となっています。
東京も氷点下3℃と強烈な寒さとなる予報が発表されたため、都内にある水道の修理会社には、朝から相談の電話が何回もかかってきているということです。思い返されるのは、5年前・2018年の記憶です。
ウォーターワークス 大原孝司代表取締役
「2018年でしたかね。都心でも氷点下になった時に、私ども1日に30件くらい凍結でお電話いただきまして」
東京は氷点下の寒さに見舞われ、住宅の水道管の凍結や破裂する被害が続出しました。東京都水道局によると、当時、水道管の凍結や破裂などの問い合わせは約9000件にのぼりました。
凍結被害を防ぐため、今からでもできる対策を聞きました。
ウォーターワークス 大原孝司代表取締役
「(屋外の水道管や蛇口に)タオルを巻いてください。ただタオルを巻くだけですと、それ(タオル)自体が凍るので、ビニールテープとか金属の部分をすべて覆っていただきたいんですね」
今回の“史上最強クラスの寒波”は、年末のクリスマス寒波を上回る停電・路面凍結など、ありとあらゆる事態に警戒が求められます。
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緊張感が高まっているのは、受験生を抱える都内の学習塾です。
カトウ塾 加藤亮太塾長
「受験生7名のうち、体調不良で2名休んでいます」
受験生7人中2人が塾を休む事態となり、ひざかけを用意するなど体調面もサポートしています。
カトウ塾 加藤亮太塾長
「雪が降って塾に来るのは危険だと思った場合はお休みとしています」
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国土交通省も、大雪の場合は不要不急の外出をしないよう呼びかけています。